特集 2016年11月19日

中国の中のアフリカに行く

アフリカンタウンの美容室の写真も異国情緒いっぱい
アフリカンタウンの美容室の写真も異国情緒いっぱい
中国にアフリカンタウンがあるという。しかも話によると、横浜中華街のような観光地ではなく、池袋チャイナタウンのようなリアルな生活感いっぱいのアフリカンタウンなのだそうだ。

アフリカは遠くて行ったことないが、中国のアフリカンタウンならまだ近いので行ってみたい。

そこで未知の世界を求めてアフリカンタウンに行ってみた。
変なモノ好きで、比較文化にこだわる2人組(1号&2号)旅行ライターユニット。中国の面白可笑しいものばかりを集めて本にした「 中国の変-現代中国路上考現学 」(バジリコ刊)が発売中。

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振り向けばアフリカ

やってきたのは広州(ぐわんじょう)。香港の北にある、広東料理で有名な広東省の中心都市だ。

バスターミナルも近くにある広州駅から地下鉄で1駅目の「小北」というところが、アフリカンタウンの最寄りなのだそうだ。

多国籍タウンの新大久保も、バスターミナルもある新宿から1駅となりだ。ターミナルから1駅となりはエスニックな魔物がいるのだろうか。アラジンの魔法のランプのような。
広州駅。駅前広場がでかい。
広州駅。駅前広場がでかい。
そこから地下鉄で2分でアフリカ
そこから地下鉄で2分でアフリカ
中国以上に遠くにきた気がする!
中国以上に遠くにきた気がする!
ブラックアフリカンとアラブ系の人々が行きかう小北は確かにアフリカンタウンだった!夜になると活動しだすのか、夜のほうが人がたくさん往来している。知り合いも多いのか、通るたびにハイタッチを交わす人もいる。

店は中国人オーナーの店がほとんどだし、看板は漢字だらけだけど、行きかう人が違うとずいぶん雰囲気が変わる。人ってその場所の雰囲気づくりに大きく関わっているのだな。

何を売ってるのだろう

売られるものもアフリカ人向けのものになる
売られるものもアフリカ人向けのものになる
看板には英語表記も
看板には英語表記も
アフリカンタウンでよく見る店のひとつに、宅配や物流会社があって、アフリカ各国への配送を行うと書いてある。やっぱりここはアフリカンタウンだった。

彼らは何を買い付けにきてるのだろう。アフリカでは何がほしがられているのだろう。と売っているものを見てみれば…。
かばん。民族衣装も中国で売られている
かばん。民族衣装も中国で売られている
くつや服などのアパレル系の店が多い
くつや服などのアパレル系の店が多い
扉とか窓とかノブとか壁紙とか
扉とか窓とかノブとか壁紙とか
アパレル系の店やパソコンやテレビを売る店や家の内装の店が多かった。そうしたものを中国で仕入れてアフリカで売っているのか。小北とは別のところだけれど、中古スマートフォンもアフリカ人に人気なんだそうだ。

アフリカ飯を食べよう

広州は広東料理で有名だけれど、小北に広東料理はなくアフリカ系中東系インド系レストランばかりだ。インド系レストランがすごく身近に思えるんだから不思議。

ちなみに中国人の利用客はほとんどいなかった。未経験の味で面白いんだがなあ。
決まったように店先で焼いている
決まったように店先で焼いている
魚を焼いている
魚を焼いている
焼き魚がアフリカのおふくろの味なのだろうか
焼き魚がアフリカのおふくろの味なのだろうか
焼き魚以外もある。ムスリムも多いので羊系が多い。
焼き魚以外もある。ムスリムも多いので羊系が多い。
サファリレストラン!アフリカといえばやはりサファリなのか
サファリレストラン!アフリカといえばやはりサファリなのか
中国にいることを完全に忘れてしまうアフリカンバー。
中国にいることを完全に忘れてしまうアフリカンバー。
小北の街ではリアルアフリカ・アラブ・インド飯が選び放題
小北の街ではリアルアフリカ・アラブ・インド飯が選び放題
何を頼めばいいかわからず、窓越しのビュッフェを見て入ってみればインドだった。
何を頼めばいいかわからず、窓越しのビュッフェを見て入ってみればインドだった。
約1000円でインドを食べる!
約1000円でインドを食べる!
レバノン料理屋に入ってみた。完全に外国だ。
レバノン料理屋に入ってみた。完全に外国だ。
レバノン料理だろうか。右の練り物の正体はバナナとひき肉?をまぜたもので、初体験のなんとも不思議な食感だった。
レバノン料理だろうか。右の練り物の正体はバナナとひき肉?をまぜたもので、初体験のなんとも不思議な食感だった。

アフリカを体験できた

リアルな人がいて言葉を交わしていて、お土産はないけれどアフリカ向けの商品があって、食事があって、ついでにいえばアフリカン向けのホテルもある。そこはアフリカだった。

なかなか中東やアフリカ料理は食べる機会がなく、目の前に出された料理が熱いのか冷たいのか甘いのか辛いのかわからず、おそるおそる食べてその味に納得する。そんな経験はなかなか大人になったらできるもんじゃない。

それができるだけでもなんちゃってアフリカ旅行は意味があると思うのですよ。
サイゼリアまでもアウェー
サイゼリアまでもアウェー
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