親愛なるみんなへ | 彩冷える 向日 葵 オフィシャルブログ『あおイズム』Powered by アメブロ

親愛なるみんなへ

親愛なるみんなへ

まず僕からのメッセージが遅れてしまってごめんなさい。
ある程度は分かってはいたことだけど、彼らからの発表に気持ちが整理できなくて
うまく言葉になんてできなかった。大人げなく涙が止まらなかった。



このバンドは結成当初からたくさんの障害がありました。
色んな方々からのバッシングもありました。
誤解により雑誌やCDショップに相手にされないこともありました。
それでも、「自分たちは間違ったことをしていない」と信じ前だけ見つめ進んできました。
メインコンポーザーの脱退もありました。
彼に惹かれて始めたバンドだったし、当時の彩冷えるの楽曲はほとんど彼の曲であり、その楽曲も演奏できなくなる中で
それでも「彩冷えるとして頑張って行けるのか?」と悩んだこともありました。でも、彩冷えるが大切で、彩冷えるの音楽を愛してくれるみんなが大切で
とにかく無我夢中に進んできました。
その他にも何度も「ダメかも」って思うことがありました。
その度に一番年上だったしインディーズの頃は事務所がなくマネージングやバンドの運営を担当していたということもあって
「僕が不安そうな顔をしたらいけない」って
「大丈夫だ」ってメンバーに、そして自分自身に繰り返し言い聞かせてきました。この6年間ただバンドだけを見つめて走ってきました。


インテツ君との付き合いが4人の中では一番古いのですが
彼のキャラクターは出逢った頃から惹かれるものがあって
「この人となら何か面白いことができそう」って思ったのを今でもはっきり覚えています。もともとの真面目さ故にとても勤勉家。
でも意外に真っ直ぐで、熱い一面もあって歳を重ねる毎にユニセックスなイメージから男らしくなりいつしか、とても頼もしいベーシストに成長していました。
キャンペーンなんかで2人になることも多くて話すことも多かったけれど,
自分にないものをたくさん持っていて、いつも一緒にいてとても刺激的な人。
もっと色んなこと話せたらよかったな。僕の方がお兄さんだけど色々と支えてくれました。

タケヒト君もインテツ君同様に付き合いが長く、実はキャラクターが僕とちょっと近い感じがしててなかなか深い話ができなかった記憶があります。
口数は少ない。けれど、大事な場面での発言はとても的を得ていて
リーダーのいない彩冷えるの影のリーダーはタケヒト君だったと思います。
とても頼もしい縁の下の力持ち。もっと深い話をしたかったです。
タケヒト君が笑ってると、どんなことも大丈夫な気がする、とても素敵な人。

ケンゾ君とは、知人の紹介で知り合って
最初は「とても綺麗な顔でおとなしい人」なイメージでした。
それがとあるきっかけで爆発して、それまでメンバーそれぞれにあった壁を彼が壊してくれた。彼のおかげで「今の彩冷えるがある」って言っても過言ではないくらいメンバーの絆を深めてくれました。ケンゾの笑顔がとても好きで
ステージで振り返ってケンゾが笑ってくれてるだけでとても心強かった。
彩冷えるのドラマーが彼でよかったって何度も何度も感じました。

そして、夢人君
夢を彩冷えるに誘ったのは僕。彼にはどうしても音楽で幸せになって欲しい。
それを叶えることが僕にはできなくなってしまったけれど
きっと彼なら、そしてタケヒト、インテツ、ケンゾが一緒なら大丈夫だって
心から思えます。今でも夢を弟だって思ってます。

僕が今までコンポーザーとして心惹かれた人は
前述したオリジナルメンバーだった涼平君と
先に旅立ったさぶさん(ZILL)とそして夢人です。
これからは彼の曲を歌うのが僕ではなくなってしまうけれど
その音楽を1人の人間として愛したいって思います。



彩冷えるからメンバー4人の脱退。
何度も何度も話をしました。彩冷えるがなくなってしまったら
きっと僕の人生は真ん中の核がなくなっちゃう気がしたから守りたかった。
僕の生活の全ては彩冷えるです。ソロ活動も彩冷えるに繋げるため。だからどうしても続けたかった。
もっと、僕らの「今」を紡いで生まれる曲達を歌いたかった。彩冷えるの曲で伝えたいこともまだたくさんあるよ。でも、彼らの意思を受け入れるしかもう選択肢はなくて。

実質、彩冷えるは僕1人になってしまった。
今は今後のことなんて考えられる状態じゃないけれど
でも、昔ステージでも言ったように彩冷えるは葵、夢人、タケヒト、インテツ、ケンゾの5人以外では考えられない。
彩冷えるを1人で続けることも、誰かを入れて続けることも考えられません。

でも、こんな突然な結論で、応援してくれるみんなを裏切ったままでは
やはり僕らが人生の全てをかけて育ててきた彩冷えるじゃない。
どうすればみんなに恩返しできるのか・・・。
みんなと約束したこと「8月揺らした小指の約束」。もう果たせそうにないけれど、僕にまだ何か出来るとしたら、なんなのか。
もう少し考えさせてください。
例え僕1人になっても、最後のライブはしたい。彩冷えるのファンのみんなに
直接謝りに行ける機会をなんとか作ろうと思っています。


みんなの気持ち、たくさんの温かい気持ちを裏切る形になってしまったこと
本当に本当に申し訳なく思っています。
考えれば考えるほど、みんながいたから今の僕らがいるって思います。
目を閉じると彩冷えるのステージから観えるみんなの笑顔と声が聞こえてくるんです。

これから、4人は新しいバンドを始めると聞きました。
これからはもう僕はメンバーではないけれど、応援していきたいって思います。
だって大好きな人達が奏でる音楽なんだから、素敵なものに違いない。

できるだけ早く今後のことを考えて発表しようと思います。
僕は僕に誠実に真っ直ぐに。
どんなことをしてでも、みんなに会いに行きたいと思います。
例え誰も会いにきてくれなかったとしても、それが僕だから。
彩冷えるを愛してくれてありがとう。まだ「ありがとう」以上の言葉が見つからないや。

彩冷えるは最高のバンドです。僕にとって最高のギターリストは夢人、タケヒトですし、最高のベーシストはインテツ、最高のドラマーはケンゾです。
彼らとピースサインを重ねて何度も作って来た「☆」のマーク。その輝きが彩冷えるであって、その1つでも欠けるのであれば、それは彩冷えるではないのです。
人生の全てをかけてきたバンドでした。
今でも、また再びこの5人でステージに立てないかなって考えてしまう自分がいます。

こんな結論になってしまったことを本当に申し訳なく思っています。
本当にごめんなさい。
たくさんのメッセージやコメントありがとうございます。
全てに目を通して、改めて「自分は1人じゃない」って感じました。
この気持ちを裏切ってはいけない。立ち上がる力をもらいました。
何度も言うけれど本当にありがとう。

2010年8月9日 彩冷える 葵