イーベイ前CEOら女性経営者、相次ぎ落選 米中間選
リストラ志向など批判 共和の勢いに乗れず
【シリコンバレー=奥平和行】2日投開票された米中間選挙では、カリフォルニア州で上院選に立候補したヒューレット・パッカード(HP)元CEOのカーリー・フィオリーナ氏ら共和党の女性元最高経営責任者(CEO)候補が相次ぎ落選した。経営者としての手腕を生かした経済再建を訴えたが、人員削減や不法移民の雇用などが攻撃対象となり共和党への追い風を生かせなかった。
フィオリーナ候補は、都市部を中心に民主党が強い支持基盤を持つ同州で積極的なテレビ広告などを展開したが、相手候補の批判を繰り広げる手法がかえって批判の対象となった。失業率が高止まりする同州では、CEO時代に実施した人員削減策も支持拡大にはつながらず、苦杯をなめる結果となった。
同州知事選に立候補したインターネット競売最大手イーベイ出身のメグ・ホイットマン氏は2日深夜、ロサンゼルス市内で支持者を前に「わずかながら及ばず、期待した結果にはならなかった」と敗戦の弁を述べた。米選挙史上最高となる1億4千万ドル(約113億円)超の私財を選挙戦に投じたが、不法移民を家政婦として雇っていた問題が発覚してヒスパニック系などの離反を招いた。
都市部を中心に民主党が強い支持基盤を持つ同州では上院選に立候補したヒューレット・パッカード(HP)元CEOのカーリー・フィオリーナ氏も苦杯をなめた。積極的なテレビ広告などを展開して相手候補の批判を繰り広げる一方、同州では失業率が高止まりしており自らがCEO時代に実施した人員削減などが批判の対象になった。
コネティカット州から上院選に立候補したプロレス興行大手ワールド・レスリング・エンターテインメント(WWE)のリンダ・マクマホン元CEOも約5千万ドルの私財を拠出したものの、落選の憂き目をみた。同氏もCEOとして従業員の削減に踏み切っている。相手陣営にはこうした経緯が格好の攻撃材料となり、雇用拡大などの訴えは有権者に届かなかった。