金沢移転は所蔵の７割

　独立行政法人国立美術館は３１日、金沢市に移転する東京国立近代美術館工芸館（東京都千代田区）の基本コンセプトを発表した。新施設の名称を「東京国立近代美術館工芸館」とし、所蔵する美術工芸品の７割に当たる１９００点以上を移転。責任者の東京国立近代美術館工芸課長を金沢在勤とするなど中心的な機能を移す。日本海側初の国立美術館として、日本の工芸美術の発信拠点を担う。【石川将来】

　工芸館移転は、東京一極集中の是正に向けた国関係機関の地方移転の一環で提案され、国と県、金沢市が新施設の運営体制を協議してきた。金沢市の石川県立美術館と同県立歴史博物館（いしかわ赤レンガミュージアム）の間の敷地に整備予定で、２０２０年の東京五輪・パラリンピックの開催時期までの開館を目指す。