避難所の名簿をテキスト化して下さっている有志の皆さんへ。


手書きには癖字・略字があったり、氏名には旧字、異体字などが多様されています。


それらに対応する為に何か御役に立てたらと、略字に慣れない方へ向けた参考資料を作ってみました。


新しい写真の投稿がある迄の間、眺めていただけると、入力の際に「この字は入力できる」


「この字は環境依存文字だから、両方で登録した方が良い」


「この字は入力できない文字だから、置換した方が良い」


等のひらめきに繋がると思います。


又、斎と斉などの別字を混同してしまうと、最悪の場合、せっかく登録して頂いたのに、検索してもヒットしない等となる可能性も有ります。


又、住所の入力間違いは、ヒットするしないにも関わります。


どうかご一読下さい。




(一人で取り急ぎ作ったものです。タイプミスや分かりづらい表記、ご容赦下さい。尚、明らかなミスが有った場合はメッセージ頂けましたら幸いです。)


尚、置換した際は、元の字がどんな字であったかを、カッコ内へお書き下さい。


それが本人確認の手がかりになる事も考えられます。


(置換した後の字を別字と思い込んでいる人も居るため、ヒットしてもそれを本人と思わない方も居るためです。)




以下、途中から省略して「毎度の理由」と書いているものが有りますが、これは


「環境依存文字では無いが、旧字や俗字の為、現場では変換の仕方が分からない可能性がある。


その為、そのままの旧字と新字体へ置換した物の両方を登録した方が良いと思われる」


という物です。



尚、以下を参照しても自信が無い場合には、?やx、〓等で代用してください。


「フォローお願いします。」とお書き頂けると、更に効率がよくなります。



また、この記事の存在を、テキスト化の投稿の文末等へ書き足す形で、有志の皆様へご周知頂けましたら幸いです。


尚、文末に、追加分を書いたURLが貼ってあります。



===地名篇===


よく有る間違い


×関北 ○開北


×大槌町槌  ○大槌町小鎚(町は木へん。大字は金へん。大槌町槌は木へんで良い。)


読めなくて変換出来ない方を見かけた物


愛宕=「あたご」


閖上=「ゆりあげ」


※「閖」は門構え+水です。この字は、Microsoft IMEの場合、「般」と書いてある部分をクリックして、「名」に変更し、「ゆり」と変換すると、一番最後に現れます。


岼=「ゆり」。


※「岼」の字は、Microsoft IMEの場合、「般」と書いてある部分をクリックして、「名」に変更し、「ゆり」と変換すると変換できます。


綾里=「りょうり」


※平仮名で「りょうり」と書かれている事が有ります。その場合、「綾里」と書いてしまって問題無いと思われます。


逢隈=「おおくま」


入力時に出る疑問。


「しおがま」は「塩「塩「塩釜」のどれで入力したら良い?


「塩竈」で入力して下さい。塩竈市の公式発表はこの字です。



都会暮らしの人が疑問に思う事


大字●●字■■って何?どう読んだら良いの?


全国の殆どの地域に存在する、本来の住所です。今では「大字」や「字■■」を省略したり、住居表示(x丁目y番z号)を施行した為に余り見掛けなくなって来ていますが、本来あるべき正しい住所の書き方がきちんと続いている地域もあるのです。


実は、大字単位で番地を振った地域と、小字単位で番地を振った地域の両方が有り、後者の場合は小字を省略出来ないという事情も有ります。


読み方は、「おおあざ●●あざ■■」です。地域によって「●●■■」と「大字・小字」の字を省略した地名が正式な場合や、「大字●●小字■■」「●●字■■」が正式な場合も有ります。


各市区町村により事情が異なるので、確かなソースが無い場合は、名簿に書かれている通りにするのが無難です。


尚、「小字名」迄書く事で、同姓同名の勘違いを低減出来ます。小字名も書いてある場合は、省略せずに入力頂けます様にお願い申し上げます。m(__)m



変換でよくあるミス


「菊池」と「菊地」の間違いを10件以上見ている気がします。ダブルチェックを通過してしまっているケースも見ているので、ご注意頂けましたら幸いです。



===漢字篇===


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藤の略字・草書です。


藤に置換して下さい。





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=喜の俗字。「㐂」←と入力が出来るが環境依存文字の為、「㐂」で登録した物と、「喜」に置換して登録した物の2つが有ると良い。


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これは非常に紛らわしいクセ字・略字なのですが、東北に多い「箱石」さんの事です。


粗石、相石という苗字は無いので、「箱石」で登録すると良いと思われます。




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左は来の俗字。右は来の旧字。


俗字の方は、入力できないが、本人は別字の「耒」で代用している人も居るようである。


よって「耒」で置換したものと、「来」で置換したものの両方を登録すると良いと思われる。


また、旧字の「來」は入力できるし環境依存でも無い。しかし、検索現場では「来」しか入力の仕方が分からない可能性もあるため、「來」と「来」に置換した物の両方を登録すると良いと思われる。

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正の俗字・略字・筆記字等です。


正へ置換すると良いと思われます。

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「新」のクセ字です。


「新」へ置換すると良いでしょう。


上に立、右下に「斤」が有ることが手がかりになります。


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これらは、すべて「辺」の旧字や俗字等です。


今のところ入力できるのは、


「邉」「邊」「辺」の三種類です。


どの字を選ぶかは、右下部を参考にしてください。


つまり、下が「口」なのか「方」なのかで、口の場合は「邉」、方の場合は「邊」とすれば、本人が普段生活で置換して使用しているのと同様になると思われます。


しかし、毎度の理由により、どの場合も「辺」に置換したものも登録すると良いでしょう。


また、転記する際に方のヘンと口のヘンは間違えられやすいので、3通りで登録した方が良い気もします。



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左が賢(かしこい)の略字。右が樫(かし)の略字。


ともに「賢」「樫」に置換して登録すると良い。


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「大友」をこのように書く方をしばしば見受けました。


通常この字は「反」の略字として用いられるため「大反」としてしまいがちですが、


大反という苗字は存在しないようですので、「大友」とすると良いと思われます。





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国の旧字。「國」で入力出来るし、環境依存でも無い。


しかし、検索現場では「國」の入力方法が分からない可能性もあるため、


「國」そのままの物と、「国」に置換した物の両方を登録すると良いと思われる。



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左は続の旧字の手書き版。右は読の旧字の手書き版。


両方とも活字版は「續」「讀」と入力出来、環境依存でも無い。


しかし、検索現場では旧字の入力方法が分からない可能性もあるため、


旧字そのままの物と、新字体に置換した物の両方を登録すると良いと思われる。






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左は「誉」の旧字の略字。右は「誉」の旧字。


旧字は「譽」と入力でき、環境依存でも無い。


しかし、検索現場では旧字の入力方法が分からない可能性もあるため、


・略字は「旧字」と「新字」に置換。


・旧字はそのままの物と、「誉」に置換した物の両方を登録すると良いと思われる。




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左が浜の俗字。真ん中が浜の旧字の手書き字体。右は浜の旧字。


左は入力出来る=「濵」。しかし、環境依存の為、「浜」「濱」「濵」の3パターンで登録すると良いと思われる。

真ん中は入力出来ない。「浜」と「濱」の両方で置換して登録すると良いと思われる。


右は入力できるし環境依存ではない。しかし、毎度の理由により「濱」と「浜」の両方で登録すると良いと思われる。




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左は変の旧字の俗字。右は恋の旧字の俗字。


どちらも旧字自体は入力出来るが、毎度の理由により「変」「變」及び「恋」「戀」の両方に置換して登録すると良いと思われる。

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有名な「高」の俗字=手書き体です。


「髙」と入力出来ますが、環境依存文字の為「高」に置換した物と「髙」その儘の両方で登録すると良いと思われます。



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角の伝統的楷書・俗字です。


フォントを変えないと入力出来ないので、「角」へ置換して登録するしか有りません。


尚、先述の通り、置換した旨の記述をお忘れなく。



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「祐」「祥」の旧字体(康煕字典体)です。


最近のお子さんの名前にも増加中です。


入力出来るものの、環境依存文字の為、「祐」「祥」のままで登録するものと、新字体の「祐」「祥」へ置換した物の両方で登録すると良いと思われる。


尚、置換した場合は置換した旨の記述をお忘れなく。



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左上は島の俗字。右上はその略字・俗字。


左下は島の俗字。右下はその略字・俗字。


それぞれ「嶌」「嶋」と入力出来るが、毎度の理由により「島」へ置換した物も登録すると良いと思われる。


尚、下に山が来る「」もあるが、これは本字であるにも関わらず、環境依存文字である爲、「島」へ置換した物と「㠀」そのままの物両方で登録すると良いと思われる。


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どちらも「沢」です。右側は「澤」を速記した物として今回名簿で何度か目にしました。


どちらも「澤」で登録すればよいでしょうが、毎度の理由により、沢でも登録すると良いでしょう。

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どちらも「広」の旧字です(左は筆記字)


右の字体はそのまま「廣」と入力できます。(「ひろせ」で変換すれば出ると思われます)


環境依存でもありません。


左はフォントを変えないと出ないので、「廣」へ置換してください。


また、毎度の理由により、広でも置換して登録した方が良いでしょう。



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栄の旧字。「榮」と入力でき、環境依存ではないが、毎度の理由により、その儘入力する物と「栄」に置換した物の両方を登録すると良いと思われる。



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崎の俗字と略字等。


右端の物は「崎」で登録すると良い。


他2つは「﨑」そのままの物と、「崎」へ置換した物の両方を登録すると良いと思われる。



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それぞれ、上下が旧字と新字の関係。


左右は別字の関係である。(中が二なのか、示なのかを確認してください。)


しかし、転記の際に間違われる事が多いため、3通りに置換すると良いかも知れないが、煩雑な為、投稿者さんの判断に委ねたい。


すべて環境依存では無く、きちんと入力出来る。


「斉」「斎」「齊」「齋」←変換出来ない場合はコピーしてください。

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左は北の略字。右は北の略字及び筆記字(中国では業の簡体字として扱われるので、中国人指名の場合は業で置換してください。)


左は「北」へ置換して登録。


右は日本人なら「北」へ置換、中国人氏名ならば「業」へ置換すると良いと思われます。

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ともに「館」の俗字。


左は入力不可能。右は「舘」と入力可能かつ環境依存ではない。


変換もたやすいことから、ともに「舘」とすれば良いと思われます。


余裕がある場合は、「館」に置換しても良いかも知れませんが、世間では別字と扱われがちですので不要かも知れません。

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覚の旧字・俗字等。


「覚」へ置換した物と、「覺」へ置換した物の両方を登録すると良いと思われます。

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左は回の俗字。右は廻の俗字。


ともに入力出来るが環境依存文字の為、「囬」「廽」とそのまま入力する物と、置換した物の両方を登録すると良いでしょう。

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先述の「関北」と間違えられがちな「開北」の手書きによく見られる状態です。



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可の略字と筆記字。「可」へ置換してください。

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価の旧字。「価」へ置換+「價」そのままの両方で登録すると良いとおもわれます。


(環境依存ではない)



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花の略字・筆記字。


花へ置換してください。





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円の旧字・俗字です。


環境依存ではないので、「圓」そのまま+「円」へ置換の両方で登録すると良いでしょう。

右は環境依存で入力出来ますが、上と同じ取り扱いが無難でしょう。

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伊の筆記体です。


伊へ置換してください。



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栄のクセ字・異体字です。栄へ置換してください。



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井のクセ字・異体字です。


井へ置換してください。


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車の草書・略字です。


車及び車へんへ置換してください。


中国は、簡体字がこの形です。入力は出来ますが、車へ置換した方が良いでしょう。



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左の俗字です。入力は難しいため、左へ置換してください。

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神の筆記字・略字です。神へ置換してください。



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佐の筆記字・俗字です。佐へ置換してください。

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桑の俗字です。両方とも別々の文字コードが割り当てられており入力出来ますが、ともに環境依存文字です。


両方とも、「桒」で登録+桑へ置換の両方で登録すると良いでしょう。

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今の俗字です。最近文字コードが割り当てられたばかりで、入力は厳しいので、「今」へ置換してください。



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左は橋の俗字、右は橋の誤字です。


左は「𣘺」や「槗」等類似字形で登録+橋へ置換


右は「橋」へ置換するだけで良いでしょう。



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原の筆記字・異体字です。


一応テンなしの原は入力できるのですが、文字化けを起こしやすいため、原へ置換して登録するだけで良いと思われます。



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吉の異体字・伝統的楷書です。


文字コードも割り当てられていますが、かなり文字化けを起こしますので、「吉」へ置換するだけで良いでしょう。


尚、置換した旨の記入もお忘れなく。



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左が学の旧字。


他は学の俗字です。


真ん中は入力不可、左は最近文字コードが割り当てられたばかりなので、安定して入力できるのは「學」だけです。


ですのでそれぞれ、「學」と「学」の両方で登録すると良いでしょう。

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岩の略字です。岩に置換してください。






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「勢」の俗字です。(略字とされることも。)


」と入力は出来ますが、環境依存ですので


そのまま+勢へ置換の両方を登録すると良いと思われます。



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「石」の俗字です。


入力は出来ますが、かなり文字化けするので、石へ置換するだけで良いでしょう。





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瀬の旧字です。


瀨と入力は出来ますが、環境依存ですので、


そのまま+新字の瀬へ置換の両方で登録すると良いでしょう。



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「場」の異体字(旧字とも)です。


傷(きず)では無いので注意してください。


左は「塲」と入力でき、環境依存ではありません。


右は入力出来ません。


それぞれ、毎度の理由により、「塲」での入力+「場」へ置換の両方で登録すると良いでしょう。

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「昭」です。


昭へ置換してください。



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「所」の異体字です。所へ置換して下さい。

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寿の旧字です。


「壽」と入力でき、環境依存でもありませんが、毎度の理由により、「壽」+「寿」の両方で登録すると良いでしょう。



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これらは、崎の異体字です。


どちらも入力できますが、


・立の方は環境依存では無い


・大の方は環境依存


です。


大のほうの人は、普段「嵜」で置換している人が多いようですが、毎度の理由も考えると、


・立の場合は「嵜」そのまま+「崎」へ置換


・大の場合は「㟢」そのまま+「嵜」置換+「崎」へ置換


で登録で良いと思われます。

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蓮の伝統楷書です。


蓮へ置換すると良いでしょう。



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すべて「柳」の異体字です。


本人の普段の生活からの置換状況を考えるに、


上段の左端、下段の2つは「桺」+「柳」両方で記載。


上段の中央は「栁」+「柳」の両方で記載。


上段の右端は「柳」で置換。


で良いと思われます。

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「本」の筆記字、草書等です。


「本」で置換してください。



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「野」の異体字です。


「𡌛」と入力できますが、環境依存です。


ですので、「野」+「𡌛」の両方で登録すると良いでしょう。


くれぐれも、「堅(かたい)」と間違わないようにお気をつけ下さい。



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これらは、変体仮名といい、ひらがなの一種です。


左が「な」で、右が「は」です。 しかし、よく左が「ホ」、右が「す」と間違えられます。テキスト化名簿でも「ホ」とされていたのを見ました。


左=「な」、右=「は」と置換の上、備考に「変体仮名を置換しました。」と書くと良いと思われます。



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谷の異体字等です。


谷で置換して下さい。



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