今回は、仕事における「緊急」と「重要」の優先順位について考えてみたいと思います。仕事をしていると、それが緊急だというだけで、今やるべきことを差し置いてでも、大して重要ではないことをやらなければならない時があります。ブログ「The Simple Dollar」には、仕事の緊急度と重要度は、仕事全体のことをよく考えてから判断したほうがいいとあります。

Photo by Wesley Fryer.

 これば何も、急ぎの仕事よりも急ぎじゃない仕事を優先した方がいい、という話ではありません。ただ、緊急だということに惑わされて、何が重要なのか忘れてしまうことがあるということです。

例えば、30万ドルの借金の返済計画について話している時に、5ドルの延滞料金について電話で目くじらを立てて怒る人がいます。

また、メインの仕事のプロジェクトに集中しようとしている時に、メールの通知が出る度に画面をメーラーに切り替える人もいます。

このように、大して重要でもないことに振り回されないようにするには、休憩中に緊急性の高いことをメモしておくと良いです。何かが起こる度に焦ったり思い悩んだりせずに、気持ちが惑わされそうなものは一旦保留にして、時間がある時に対応しましょう

この考え方は特に目新しいものではありませんが、Simple Dollarの読者のStephan Fさんは、これまでとは少し違う視点も持っています。

緊急と言われているものは、対応するために他のことを中断しなければならないものであり、自分でこれをやろうと選んでいるものではありません。これが「緊急」と「重要」の一番大きな違いだと思われます。重要なことよりも、緊急なことのほうに時間が掛かり過ぎてしまうこともあるものです。そして、それが私たちの生活を一番かき回している要因の一つだと思います。

緊急に対応しなければならない事務仕事のほとんどは、重要な仕事にあまり関係ありません。本当に重要な仕事をするために一体どれだけ会議室に一人でこもったり、早出や残業をしたりしていますか? 緊急な仕事があろうがなかろうが、その時間はあまりかわらないのではないでしょうか?

重要なことというのは、すぐに対応しなければならないような気がしてしまいます。予期せぬことが不意に起きたら、一旦それは横において、次の休憩まではまずその時やっていることを続けるのが一番です。

ただ緊急なだけのことと、本当に重要なことを見分けられるようになればなるほど、ストレスは減っていきます。「緊急」とか「至急」という言葉がついた仕事やメールが来たら、その場で対応するのではなく、一度落ち着いてから重要度を確認して取りかかりましょう

Separating the Urgent and the Important | The Simple Dollar

Whitson Gordon(原文/訳:的野裕子)