これこそが「おそ松くん」本来の姿なんだよね。 | ガンバボーイ2号のGuerrilla Radio

これこそが「おそ松くん」本来の姿なんだよね。

テレビ東京系「おそ松さん」第3話のことは以前書いたが、
第3話を巡り、騒動になっているらしい。
地上波放送後、テレビ東京系のBSデジタル局「BSジャパン」でも「おそ松さん」が放送されているが、
第3話「よもやま話集」の「ほれいけ!DEKAPAN-MAN」の所で、
大幅な修正が施されていたんだよね。
そう、デカパンマン(CV:上田燿司)がトト子(CV:遠藤綾)に、
(SM用語で)黄金プレイを強要したり、自らのデカパンを差し出したりするパートである。
無論、これは「それいけ!アンパンマン」のれっきとしたパロディで、
パロディにしてはあまりにも行き過ぎて、
原作者であるやなせたかしの逆鱗に触れかねないと判断したんでしょうね。
◆「ほれいけ!DEKAPAN-MAN」が「DEKAPAN-MAN」だけに修正し、
 ピンクのドット絵が背景画に。
◆デカパンマンのマントは赤から水色に変更。
◆デカパンが捻出(脱糞)した「かりんとう」は茶色い棒から光る棒に。
◆第2話での「金色のボール」は白い野球ボールへと変更。

よく考えてみたら、第1話では明らかに原作レイプな展開で、
腐女子好みのアニメをこれでもかと次々とパロディ化し、
第2話のBパートでは、赤塚不二夫が生きていたら唖然とする「セッ○○」連呼で、
「大丈夫か・・・?」って思ったわ。

ワタクシはこれはこれで良しなんだよね。
幼少期に年上の従兄弟からコミックボンボン(講談社・休刊)掲載版のコミックスを全巻貰い、
擦り切れるほど読んでいたという、
藤田陽一監督の「おそ松くん」へのリスペクトが込められていてて、意図がよくわかるわ。
そもそも「おそ松さん」の原作(元ネタ?)である「おそ松くん」は、
松野家の六つ子の兄弟が織りなすハチャメチャなギャグ漫画でしたが、
赤塚不二夫が六つ子の書き分けをしなかったことと、
脇役であるイヤミの出っ歯と「シェー!」のギャグのインパクトが強すぎて、
イヤミがメインに躍り出て、松野家の六つ子は脇役に回されたんだよね。
藤田陽一監督は三度(※)「おそ松くん」をアニメ化にするにあたり、
松野家の六つ子を成人を迎えたにもかかわらず、未だ無職の若者に設定。
それに伴い、赤塚不二夫が実行していなかった六つ子の書き分けに挑戦。
さらに社会風刺やパロディをこれでもかと詰め込んだ結果、
見事な”原作レイプ”をやってのけた。

ワタクシから見たら、「おそ松さん」は「おそ松くん」の理想形やったのかもしれない。
赤塚不二夫やって、六つ子の書き分けをしたかった、
(第1話で登場したような)イケメンキャラを描きたかったが、
なかなかできなかった、踏み出せなかったことが心残りやったんでしょうね。
それを藤田陽一監督が実現させてくれたことが、精いっぱいの供養やったかもしれない。

第4話では六つ子の両親が登場し、今後より盛り上がることを信じている。
ハチャメチャでもいいじゃないか。

※初回:1966年2月~1967年3月、MBS・NET(現:テレビ朝日)系
 2度目:1988年2月~1989年12月、フジテレビ系



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