JR西日本、4月から運転本数削減 震災で保守部品が供給停止
西日本旅客鉄道は23日、東日本大震災で保守部品メーカーが被災した影響で京阪神地域や山陽地方などの一部路線で運転本数を削減すると発表した。4月11日から大阪環状線や大和路線で午前10時から午後4時前後の昼間を中心に運行を減らし、終日で最大15%削減する。4月2日からは特急列車の車両編成を短くするほか、臨時列車の運転も取りやめる。一連の取り組みで部品の在庫枯渇を防ぎながら、部品調達の代替策を急ぐ。
直流モーターを動かす「直流電動機ブラシ」と呼ばれる部品の供給が止まっているという。保守部品は消耗品で交換が必要。製造する日立化成工業の茨城や福島の工場が被災した。
JR西日本の在来線車両は約4700両ある。このうち古いタイプの車両を中心に約50%に相当する約2300両がこの部品を搭載している。山陽本線や福知山線なども運転本数を減らす。
新型車両を使っている東海道本線は運転本数を減らさず通常の運行を維持するという。〔日経QUICKニュース〕