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「Twitterのせいで留年しました」――女子大生が語る“ソーシャル依存”(1/2 ページ)

» 2012年05月18日 17時54分 公開
[山崎春奈ITmedia]
photo 常にiPhoneを“握りしめていた”平岡さん

 「わたし、Twitterのせいで留年したんです」――こう話すのは、都内の私立大学に通う平岡美優紀さん(21・仮名)。Twitterのほか、Facebook、Instagram、Pathなど複数のツールを使ってきた平岡さん。今年4月、平岡さんにとって2回目の大学2年生が始まった。

 平岡さんがTwitterを始めたのは大学に入学した2010年。それまでもmixiなどのSNSを利用していたが「mixiは高校までの友人たちが中心で、Twitterは大学の知り合いがメイン」と、環境の変化に合わせて使用するSNSを変えてきた。

 mixiでは日記などを通じた友人とのコミュニケーションが中心だったが、Twitterでは「電車が人身事故で遅れてる、遅刻決定」「あの先生、今日出欠取った?」「この授業終わったらごはん食べよう」「今夜飲みに行くけど誰か来たい人!」――など、自分と直接関係がない情報でも、リアルタイムに更新される全てのツイートが気になった。

 どんな時も、Twitterを開けば必ず誰かが何かを発信している。その面白さに夢中になり、気付けば毎日、暇さえあればTwitterのタイムラインを追うようになっていた。自分でも多い日には1日に100回以上投稿し、満員電車でケータイの電波がつながりにくい時などは、リロードがうまくできないことにいら立った。

 高校生の頃からケータイを開いている時間は長かったが、Twitterがそれを加速した。Twitter上で友人たちと他愛のないやり取りをしていたら、いつの間にか明け方になっていたこともあった。「そんなに遅くまで起きていたら当然、朝起きられないじゃないですか。まあ、授業に出ても上の空でiPhoneをいじっているだけなんですけどね」

 大学2年の期末テストの前日、友達とTwitter上で励まし合いながら徹夜で勉強していると、気付かないうちに眠ってしまった。起きたのは、もう試験には間に合わない時間。一瞬ぼうぜんとしてから「やばい、寝坊してテスト受けられなかった」とツイートした。

 「われながら廃人だな」――そう感じながら過ごしているうちに、留年が決まった。

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