どんな人でも一晩に8時間寝られれば、睡眠が足りないことはないでしょうが、もちろんどの程度の睡眠時間が適当かというのは人によっても違います。

ペンシルバニア大学とWalter Reedの2つの研究機関が、それぞれ睡眠時間に関する研究を行ったところ、一晩に7時間睡眠をとっていても、徐々に睡眠不足になっていくということが分かったそうです。

Photo remixed from an original by Tom Small.

 研究は4年に渡って続けられ、2003年にその研究結果が発表されています。

ほとんどの人が、夜は5〜6時間睡眠をとれば十分という昔ながらの習慣に、特に理由もなく何となく従っていたそうです。ほんの数パーセントの人たちしか、それでうまくいっておらず、ほとんどの人は、8時間睡眠をとった方が良いという結果に。それ以下の睡眠時間だと、注意力や反応時間など、あらゆる面で問題が起こり始めるのだそうです

被験者は研究所の管理の元、2週間テストを受けました。8〜9時間睡眠の人はテストの結果が悪くなる傾向は見られませんでした。しかし、4〜6時間睡眠の人は、2週間の終わりには「酔っ払いと同等」と認識されるほど、結果が悪くなっていきました。週末にいわゆる「寝だめ」をしても、必ずしも結果は良くならなかったとか。単に、毎日もっと眠った方がいいということのようです。

毎日8時間睡眠ができれば理想的ですが、なかなかそうはいきません。そういう時は、少しでも睡眠の質を上げるために「『上質な睡眠』を手に入れる方法30選」のまとめ記事を、ぜひ参考にしてみてください。何でも、平均睡眠時間が6〜7時間あれば、死亡率は下がるらしいので、健康で長生きしたい人は、快適な睡眠と十分な睡眠時間がマストと言えそうです。

How Little Sleep Can You Get Away With? | The New York Times

Matthew Rogers(原文/訳:的野裕子)