菅首相「私も諦めない」 なでしこを称賛
菅直人首相は19日午前の衆院予算委員会で、サッカー女子ワールドカップ(W杯)での日本の初優勝について「先行されても諦めないという気持ちに全国民が勇気を与えられた」と述べた。そのうえで「やるべきことがある限り、私も諦めないで頑張りたい」と語り、政権運営への意欲を強調した。自民党の小池百合子総務会長への答弁。
首相は決勝戦を生放送で観戦したと説明。「女子スポーツが世界的にも活躍している中で、男子選手との比較で不十分な点があれば改善されるべきだ」とも述べ、女子選手の待遇改善が必要との認識を示した。
同日昼には、大会最優秀選手となった沢穂希選手ら日本女子代表(なでしこジャパン)メンバーが首相官邸を訪れ、首相に優勝を報告した。サイン入りのユニホームを贈られた首相は、沢選手に「(チームを)うまくまとめあげる姿はキャプテンの力量で、私も今から勉強して間に合うかわからないが、そういう言葉をもらいたい」と声をかけた。
会談後、佐々木則夫監督は記者団に「首相も大変な時だからぜひ頑張ってほしい」と首相を激励。沢選手は「なでしこのいいところは団結してチーム一丸となり、最後まで諦めないプレー。今回、全面的に出せたのでよかった」と語った。
閣僚からも閣議後会見で発言が相次いだ。細野豪志原発事故担当相は「(決勝戦で)同点に追いついた不屈の精神は震災と重ねた人が多いと思う」と指摘。玄葉光一郎国家戦略相は「日本の閉塞感を破るのは女性なんだなと感じた」と語った。
江田五月法相は「大変な緊張の続いた政治状況だが、どういう流れにせよ、緊張した場面ではチームプレーが一番だと痛感した」と発言。北沢俊美防衛相も「活発な議論をして一本にまとまれば勝てる」と述べた。