「ギャラクシーノート7」の電源切って=サムスン

Samsung battery fire

画像提供, Reuters

画像説明, 使用試験で電池が発火したギャラクシーノート7

韓国のサムスン電子は10日、スマートフォン「ギャラクシーノート7」の利用者に対して、電源を切るよう呼びかけた。安全対策済みの交換機でも発火・発煙の報告が続くなか、原因を調査する間は利用を控えるよう求めている。「ノート7」の販売も停止する方針という。

サムスンは、「消費者の安全を最優先する」ため、事実関係を調査する間は、「世界中の全キャリアと小売提携業者も、ギャラクシーノート7の販売と交換を停止するようお願いした」と発表。「元のギャラクシーノート7や交換機を持っている消費者は、ただちに電源を落として使用を中止」するよう求めた。

8月に発売された「ノート7」は電池が爆発するという報告を受け、9月には250万機を対象にリコール(無償回収・修理)を行ったが、交換後の製品でも発火・発煙の報告が相次いでいた。

10月5日には米ケンタッキー州の空港を離陸しようとしていた航空機内で5日、安全対策済みの「ノート7」から発煙し、乗客が避難。その数日後には同州の男性が、寝ている間に「ノート7」交換機から出た煙で寝室が充満したと報告した。

動画説明, ギャラクシーノート7の交換機が手の中で燃え始め 米少女
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<解説> デイブ・リー、BBC北米テクノロジー担当記者、サンフランシスコ

なんというひどい事態だ。

「ノート7」がまだ炎上を続けているという新しい報告を受けて、サムスンの対応が遅れていた。もしかするとサムスン自身、電子機器分野の世界トップ企業が製品の安全性についてこれほどとんでもないミスをするとは、しかも2度もするとは、信じられなかったのかもしれない。

隠そうとするからばれるんだとよく言われる。そしてサムスンと「ノート7」についても、まだ危険だと認めるのが遅れたため、積極的な対策は追いつかなかったようだ。

これはもはや「ノート7」だけの話に留まらない。サムスンの幅広い商品ラインを消費者が信用するかどうかの問題で、その信用は……ダジャレ失礼……炎上しているように見える。