衆院が解散した28日、民進党も事実上「解党」し、小池百合子東京都知事が代表を務める新党「希望の党」への合流を目指すことになった。急転直下の事態に、民進からの立候補に向けて準備を進めていた近畿選出の大物らにも動揺が広がっている。小池氏は民進議員全員を受け入れることは否定しており、大物であっても公認を得られる保証はない。
辻元氏、「合流方針に賛成か?」の問いかけに答えず…
「政権交代の大きなプラットホームを作るためだ」
衆院解散直後の28日午後1時半に開かれた民進の両院議員総会。前原誠司代表(55)=京都2区=が希望への合流を提案した。
党内には希望が掲げる憲法改正などの政策に否定的な議員もおり、当初は紛糾するとの臆測もあった。しかし反対の声はなく、満場一致で合流を了承した。
大阪10区で立候補予定の辻元清美幹事長代行(57)は、総会に続いて行われた非公開の懇談会後、記者団に「私は執行部なので発言はしていません」と険しい表情で一言。総会で合流方針が了承されたことが不服なのか、足早に車に乗り込み、「党の合流方針に賛成ですか、反対ですか」「希望の党の公認を得られそうですか」などの問いかけには一切答えなかった。
辻元氏は希望が容認するとした安保法制に強く反対してきた経緯があり、周辺で「希望との合流は難しいのでは」との声も上がる。