“辞めません、でも頑張りません”「新・ぶら下がり社員」が会社をむしばむビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)

» 2011年04月28日 07時00分 公開
[吉田 実,ITmedia]
前のページへ 1|2       
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

新・ぶら下がり社員への処方箋

 そのような新・ぶら下がり社員の目の色を変えるためには、どのような働き掛けが効果的なのでしょうか?

 失敗したくない、目立ちすぎることはよくない、役割通りにしなければ……といった、過去の経験による"無意識な決めつけ"を優先するようになると、どうしても受け身な行動が多くなってしまいます。それよりも、自分の軸――ミッション――を優先させれば、決断すること、力強く行動することができます。

 キャリア的にもライフステージの面でも大きな変化を迎えるこのタイミングで、自分自身に向き合い、業務遂行能力だけではなく、人間的成長を遂げることが必要なのです。

 そのためには、葛藤から内省、そして決断のサイクルを実行することです。

 まず、「今のままではいけない」という健全な危機感を持たせることができなければ、変化を起こすことはできません。難易度の高い仕事を与えること、配置換えをすること、失敗させること、職場のさまざまな人からのフィードバックの機会を与えるなどして、本人の中に葛藤の意識を芽生えさせることが大切です。

 そして、次のステップが自己を俯瞰した内省です。人材育成をしてきて、変わる人と変われない人の違いは、自分のことをありのままに受け入れることができるか、できないかの違いにあるといってもいいでしょう。自分の強みも弱みも隠そうとせずに、そのまま受け入れることは、なかなかできないことなのです。内省をして、自分の働く目的を見つけさせることがポイントです。

 最後に、自らの意志に基づいた決断をします。決断とは、決めて断ち切ることです。決断なくして、変化はありえません。内から湧き上がってくる自らの働く目的を自ら導き出し、生きようと決断したとき、人生は変わります。

30歳が人生のスタート

 30歳で人生を諦めさせてはいけません。むしろ、人生のスタートとさせるべきです。自分の人生の方向性を決め、力強く歩むことを支援すべきでしょう。自分のミッションを持った人を増やせるかどうか、そのような人を組織に引き止めることができるかどうかが、今後、企業の強さに反映するでしょう。自分のミッションを持った人が組織を活用して、自分のミッションを実現していきます。そして、そのことが、組織の価値を増大させていくのです。

 前向きになった社員を支援していくこと、強い組織を構築していくことこそが、エグゼクティブの役割だと考えます。

著者プロフィール:吉田 実

株式会社シェイク代表取締役社長。

大阪大学基礎工学部卒業後、住友商事株式会社に入社。通信・放送局向けコンサルティング、設備機器の輸入販売を担当。新事業の立ち上げなどにも関わる。

2003年、企業に人材育成プログラムを提供する株式会社シェイクに入社。営業統括責任者として、大手企業を中心に営業を展開する。2009年9月より現職。

現在は、代表取締役として経営に携わるとともに、新入社員からマネジャー育成プログラムまで、ファシリテーターとして幅広く活躍する。ファシリテートは年間100回を数え、育成に携わった人数は6000人にのぼる。


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆