現在、日テレプラスで放送中の『刑事貴族』、舘ひろし主演の前半から郷ひろみに主演が変わった後半に入っている。舘ひろし→郷ひろみ→水谷豊と主演が変わっていく「刑事貴族」シリーズのなかで、自分は郷ひろみ主演編が一番好きだ。

 

日テレプラス『刑事貴族』紹介

http://www.nitteleplus.com/program/drama/deka_kizoku_01.html

 

当ブログ記事 意外に好きだゼ、郷ひろみの「刑事貴族」

http://ameblo.jp/goro-chayamachi/entry-10991672426.html

 

当時、刑事ドラマに飽きていた状況の中、舘ひろし編は観ずにいたのに、この後半よりファンだった高樹沙耶が出るからという不純な理由(笑)でイソイソと見始めたというのもあったが、“脱・あぶ刑事”を掲げたハードボイルドすぎる舘ひろし主演の前半からその要素は緩和されてたり、『太陽にほえろ!』に回帰したような作風が心地良かった。また、続編の『刑事貴族2』や『刑事貴族3』になると、“水谷豊劇場”になってしまい、その個性の強さに刑事ドラマとしてのバランスが崩れていったかと思う(ちょっと偏見すぎやしない?)。

 

さて、当時の刑事ドラマと云えば、その作品のために作られたオリジナルのサウンドトラックの他に、既存のフュージョン音楽なんかもBGMで使われることがよくあった。今週放送された第24話「天使と拳銃」を観ていて、ふと思いついたので、今回はそれをネタにしてみよう。

 

事件解明の鍵となる、タレコミ電話の女性の音声に混ざっていた商店街のBGMはこれ。

 

 

どうです?、聞き覚えあるでしょ!

 

『あぶない刑事』でもBGMでよく掛かっていたこの曲は松岡直也の「Chillon Welcome」。初出は1983年に出したライブ盤『WELCOME』制作の際に、スタジオ録音の別録りで入れた曲で、「Chillon」とはそのライブ盤が録音されたスイスのモントルー・ジャズ・フェスティバル開催地近くにある名所で古城・シヨン城のことを指す。

 

 

こちらがその初出バージョン。スタジオ録音ながら曲中にライブ音声である拍手の咳きとメンバー紹介のMCがオーバーダビングで入っているために、BGMとしてNG。BGMで使われるようになったのは、二度目の登場となった1985年発表のベストアルバム『ONE LAST FARWELL』に収録の再録バージョンからである。

 

ちなみに、「Chillon Welcome」の、タイトルのもとになったシヨン城は、『太陽にほえろ!』ヨーロッパロケ後編の第609話「モンブラン遥か」(1984年7月27日放送)にロケ場所として登場。

 

All About  スイス随一の名城、レマン湖畔のシヨン城

http://allabout.co.jp/gm/gc/446706/

 

なお、『太陽にほえろ!』のほうでよくBGMに使われた松岡直也の曲はこれ。喫茶店の場面では定番曲だった。

 

 

1981年のアルバム『THE SHOW』収録の「EVEING TIDE」(翌1982年のベストアルバム『九月の風』にも収録されているけれど、そちらには波の音のSEが被さっている)。このアルバムが出た頃からフュージョン系のインストゥルメンタル音楽が『太陽にほえろ!』をはじめ、テレビドラマのBGMに使われだしたので、また機会があれば同時期のものをご紹介したい。