籠池夫婦の長男が語る「父母勾留4ヵ月。いくらなんでも酷すぎる」

あんなに安倍さんを応援してきたのに…

昭恵夫人に「100万円を返す」パフォーマンスをやってみたり、街頭演説では「アベやめろ」コールをやってみたり、誠に元気だったこの夫妻が、なぜ沈黙を強いられているのか?息子の悲痛な叫び。

囚人扱いですよ

「父や母は一時期まで、誰よりも安倍総理を応援していました。あのまま何事もなく応援し続けていたら、(加計学園理事長の)加計孝太郎さんのように学校は認可され、安倍夫妻との関係も良好なままだったと思うんです。しかし途中で梯子を外され、逮捕されてしまった」

こう語るのは籠池佳茂氏(37歳)。森友学園の籠池夫妻の長男だ。

森友学園への不自然な国有地売却について、疑惑が解明される気配はない。当事者が口を閉ざしているからだ。森友小学校の名誉校長だった安倍昭恵夫人、近畿財務局職員、財務省理財局長だった佐川宣寿氏……。

だが、最大の当事者・前理事長の籠池泰典氏と、妻の諄子氏(ともに被告)は、発言したくてもできる状況にない。

7月31日、大阪地検特捜部に詐欺容疑で逮捕されてから4ヵ月にわたり、夫妻は大阪拘置所に勾留されているからだ。

 

この間、家族さえ接見は禁止、保釈される見込みもない。森友問題を封印させるための「口封じ」ではないか?長男・佳茂氏が、両親に代わって重い口を開いた。

「4ヵ月、この国の良識、世の中のバランス感覚がきちんと作動するかどうかを見定めてきました。心休まる日はなかったです。なぜこんなことになってしまったのか……」

――すでに森友学園には民事再生法が適用され、経営する塚本幼稚園は、事実上の閉園状態です。

「上の妹・町浪は幼稚園の理事長として、世間の風当たりも受けながら、職務をこなしています。下の妹は、両親の差し入れに行ったり代理人と接触したりしています。私も2~3週間に一度は差し入れに通っています」

――籠池夫妻が勾留されている大阪拘置所内には冷暖房がありません。夫妻は弁護人以外との面会ができない状況だとか。

「もうすぐ真冬ですから、母には厚手の靴下を差し入れています。母が父と同じように勾留されていること自体ありえないことです。接見禁止のまま勾留4ヵ月。はっきり言って囚人扱いですよ。

『これ自体が懲罰ではないか、日本の司法制度は中世並みだ』と言った人がいますが、本当にそうかもしれないと思います。公平公正な取り調べ、調査、裁きが機能して初めて近代国家と言えるのに、その大前提が崩れています。

これまでも、日本の司法制度によって理不尽な思いを余儀なくされてきた人がたくさんいます。だから、冤罪事件に巻き込まれた元厚労次官・村木厚子さんの『私は負けない』のような書籍も差し入れているんです」

――特捜部は、籠池夫妻は立件に踏み切ったが、本丸の近畿財務局に対しては動きがありませんね。

「特捜部がなぜ財務省をやれないかというと、国税庁から情報をリークしてもらう関係があるのと、検察庁自体が財務省から予算をつけてもらう立場だからです。

そういう組織が抱える宿痾ですね。父と母だけが逮捕され4ヵ月も勾留されていることは出来レース以外の何物でもないと思います」

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