「びっくりドンキー」のハンバーグは、なんか知らんけど美味い。

ほぼ全国に展開しているハンバーグレストラン「びっくりドンキー」。オリジナルの木製ディッシュにハンバーグとサラダ、ライスが盛られたワンプレートスタイルで、お箸で食べるのが特徴です。店内の内装にも凝っていて、お店を訪れたことのある人なら、あの「窓を開けたらメニューだった」という仕掛けはお馴染みですよね。びっくりドンキーで人気No.1なのは、定番の「レギュラーバーグディッシュ」。ハンバーグには何かしらソースがかかっているのが一般的ですが、びっくりドンキーのハンバーグにはソースがかかっていません。しかし、食べてみるとご飯が進む味付けがバッチリついています。ハンバーグを食べ終わったら「イチゴミルク」がオススメ。北海道の新鮮で良質な牛乳を使っていて、濃厚な味わいですよ。びっくりドンキーはじめ、ハンバーグ大好きなヨッピーさんがその魅力を語ってくれました。(新宿のグルメ洋食・西洋料理

「びっくりドンキー」のハンバーグは、なんか知らんけど美味い。

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以前、「好きな食べ物はなんですか?」と聞かれた時に「ハンバーグ」と答えたら「意外と子供っぽいものが好きなんですねw」と半笑いで言われたので激怒、頭モヒカンにしてバーボン片手に西に向かいました。


ハンバーグ嫌いな人なんてほとんどいないじゃないですか。
大人だってみんなハンバーグ好きじゃないですか。


「今日の晩御飯はハンバーグよ♪」


ってお母さんに言われたら



男の子
「やったー!ハンバーグだー!」

お姉ちゃん
「ハンバーグ大好き!」

米兵のジョン
「You did it !!」

北京で不動産屋を営む王(ワン)さん
「正被激烈感动!!」

ねこ
「ニャーン!」


ってなるじゃないですか。
それなのに「ハンバーグは子供が好きな食べ物」みたいな扱いを受けるのは完全に納得がいかない。


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この写真の神々しさを見よ。もはやアートの領域と言っても過言ではなかろう。この写真ほど我々の「仕事をほっぽり出してでも今すぐ食べたい欲」を刺激するものはない。ZOZOの前澤さんだってこの写真になら2,000万円くらい出すと思う。


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あ、申し遅れました。私、東京都ハンバーグ市の市長ことヨッピーと申します。
西に肉汁たっぷりのハンバーグ屋さんがあると聞けば東名高速をブッ飛ばして駆け付け、東に至高のデミグラスソースがあると聞けばプライベートジェットで乗りつける日々を送っております。

すいません流石にそれはウソでした。でもハンバーグは大好きでけっこう食べ歩いた気がします。そんなハンバーグ市長こと僕が発見した、「めっちゃ美味くて安いハンバーグ屋さん」について、今日は皆さんにご報告したいと思います。


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じゃん!
ハンバーグレストランの「びっくりドンキー」です!
びっくりドンキーと言えばハンバーグ厨※の人々の間で話題になっている、知る人ぞ知るハンバーグの名店なのダ!

※ハンバーグ厨……わざわざ新幹線に乗って「さわやか」に行ったり、「GOLD RUSH」に1時間並んだりする、ハンバーグ愛好家の人々のこと。



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びっくりドンキーの内装は「古き良きアメリカ」を彷彿とさせるデザインになっていて、扉をくぐればそこはもうテキサスである。バーボンを飲みに来た非番のシェリフと街のゴロツキの間で銃撃戦がはじまる。

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座席に着席するとまずドーンと出て来るのがこちらの「窓」だ。隣に住むジェーンが「ハワユー?」とゴキゲンに顔を出すかもしれない。


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……と思いきや中を開けるとメニューになっている。この演出は心憎い……!
どうだ!これが夢にまで見た、びっくりドンキーですよ!皆さん!
「行ってみたい!」っていう気持ちがどんどん強くなってきたでしょう?



……みたいなテンションで乗り切ろうかと思ったんですが、まあ流石にびっくりドンキーは知ってますよね皆さん。散々煽るような真似をしてすいませんでした。
まあでも、僕ってば割とあちこちでハンバーグを食べて来たんですけど、びっくりドンキーって改めて食べてみるとやっぱり美味いなってことに気付いたんですよ。だからこそ、一度ちゃんとレポートしておかないといけないんじゃないかって。

ちなみに、ハンバーグはドイツのハンブルクで労働者向けの食べ物として流行って以来各地に広がり、今では世界中で愛される料理になったらしい。ありがとうありがとう。ハンブルグ労働者の皆さん、この食べ物を流行らせてくれて本当にありがとう

 

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手はじめにレギュラーバーグディッシュを頼んだ。後光がさして見える。サラダ、ライス、そしてハンバーグと3つに分かれた分布図は、中国大陸が魏呉蜀という3つの帝国に分かれた三国時代を彷彿とさせる。

レギュラーバーグディッシュはサラダ、ライス、ハンバーグと過不足の無い内容で値段は税込775円。ちなみにびっくりドンキーは立地によって値段が変わるので、ここ新宿靖国通り店は全国的にもちょっとお高めの値段設定になっていると予測。「なんとなく物価が安そう」という理由で沖縄のお店(北谷店)の値段を調べてみたら税込645円だった。130円も違うやんけ。ハンバーグ厨が「びっくりドンキーが安く食える」という理由で沖縄移住を検討しても全然不思議ではない。


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プレートが到着したら、まず最初に食べて欲しいのがこちらのディッシュサラダである。野菜から食べたほうが健康に良い、とよく聞くし、最初はサラダから手をつける事をお勧めしたい。まずはひとくち食べてみる。


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なんだろう。なんか知らんけど美味い

この「なんか知らんけど美味い」っていうのがびっくりドンキーのメニューに共通する概念である気がする。そしてこの記事のメインテーマでもある。この、「なんか知らん美味さ」って、たぶん食べた人にしか伝わらないと思うんですけど、食べた事がある人にならきっと伝わる。

なんか知らんけど美味くないですか。びっくりドンキーのサラダって。どうもマヨネーズに秘密があるっぽく、普通のマヨネーズではなくて隠し味的に何か入ってるんですよねたぶん。でも何が入ってるのかは僕にはよくわからないんですよ。ゴマドレッシングっぽい味がするような気もするんだけどな……。味音痴なのでよくわかんないけど。

それに、サラダの底の方はハンバーグの肉汁とソース的なものが染みてて、それも同じく「なんか知らん美味さ」を演出してくれるんですよね。サラダとハンバーグが別々のお皿で提供されていればこの絶妙な味加減は生まれなかったであろうことを考えるとまさに奇跡である。ワンプレートで提供するからこそ生まれる奇跡でありハーモニーなのだ。このハンバーグとサラダの関係性は三国志で言えば曹操と荀彧(じゅんいく)の関係性のようなもので、曹操という英雄と、そして荀彧という知将の出会いがお互いを引き立てあい、高めあって強大な魏帝国を築き上げたのにも似ている。


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あまりにも美味いのでもっと食べたくなるのがディッシュサラダである。そんな人でもご安心ください。追加料金108円でサラダが追加出来る安心設計になっております。「ちょっと物足りない人向け」という意味ではキャバクラの延長料金のようなものだと思えばいいのかもしれない。劉備玄徳だって「礼」のおかわりを2回する事で諸葛亮孔明という無双の人材を得たのである。しょっぱなからふたつくらい追加しておいても良いだろう。




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続いてはメインのハンバーグに目を向けよう。普通のハンバーグであればデミグラスソースとかオニオンソースとか和風ソースとか、そういうソース的なものがかかっているのを連想すると思う。しかし、「びっくりドンキー」のハンバーグはパッと見だと、そういう、こってりしたソースがかかってないんである。見るからに「あれ、なんか味がしなさそうだぞ」って思うじゃないですか。


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でも、食べるとなんか知らんけど美味いんですよマジで。
え?なんで?なんなの?三国志で言えば「地味なキャラクターだなぁ」と思っていた王平が意外と活躍するのにも似ている。

ハンバーグを口に入れるとしっかり味がついてるし、しかもめちゃめちゃご飯が進むんですよ。びっくりドンキーの他にも、もちろんハンバーグの名店はあるんですけど、「ごはんに合うハンバーグ」って考えるとびっくりドンキーのハンバーグが1位になりません?絶対にご飯と一緒に食べたくなる味っていうか。

 

でも、ふと「この、びっくりドンキーのハンバーグって、何味なんだ……?」とか考えても全然わからないんですよ。しょうゆ味でもないし、ソース味でもないし……。
え、マジで何味なの? それがなんでこんなに美味いの?

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ちなみに「カリーバーグディッシュ」を頼むとハンバーグにカレーがかかった状態で出て来る。「カレー」と「ハンバーグ」という「2大日本国民大好き食」がタッグを組んだ瞬間だ。三国志で言えば呂布と馬超がコンビを組んだようなもので、南蛮の雑兵20万人くらいなら蹴散らしそうな気がする。

僕が学生の頃はよく、「ご飯大盛り」にしてこのカリーハンバーグディッシュを食べた。ご飯の半分をハンバーグと一緒に食べ、残りの半分をカレーと一緒に食べるのである。贅沢、かつ至高の瞬間だ。この「カレーとハンバーグを同時に食べる」という贅沢感がピンと来ない人は、「飲みに行ったら白木屋に関羽と張飛がいた」くらいの贅沢感を想像すると良いかもしれない。どちらからサインを貰って、どちらからツーショットチェキを撮るのか悩む贅沢な瞬間である。





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食後には「イチゴミルク」を頼んでおきたい。ストローでズズーッと吸ってみる。



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「あーなるほどなるほど。頭の中に広大な大自然が広がって……あれは……あれは、牛……?牛が草原をのんびり歩いてて……、それを見守るのが……公孫瓚(こうそんさん)……?公孫瓚なの……?あっちは袁紹……?袁紹が……公孫瓚を……、え?そんな事を!?  公孫瓚にそんな事を!?  公孫瓚!公孫瓚~!!」

みたいな感じで、びっくりドンキーのイチゴミルクは頭の中に大草原が広がるくらいには美味いんですよ。公孫瓚の白馬陣がその大草原を駆け巡る。でもなんで?イチゴミルクって割とどこにでもあるメニューのはずなのに、びっくりドンキーのイチゴミルクはやけに美味いんですよ。どういうこと!?

 

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あと、パフェに乗ってるソフトクリームも明らかにそこらへんのソフトクリームより美味い。本当になんなんだろう。結論として、「なんか知らんけど、美味い」のである。


とはいえ、今では僕もライターのはしくれであり、「なんか知らんけど」とも言ってられないな、と思ったので公式HPから「なんで美味しいんですか?」と直球で問い合わせてみた。

僕の予想は以下の通り。


【サラダ用のマヨネーズ】
マヨネーズに若干のゴマドレッシングを混ぜた感じのやつを使用。

【ハンバーグのソース】
塩ベースで若干オニオンソースを混ぜる。

【牛乳】
かなり濃厚なので生クリームが少し入っていると予想。



そして公式で頂いた回答が以下の通りである。



サラダ用のマヨネーズ……しょうゆを利用したオリジナルマヨネーズ

ハンバーグのソース……しょうゆをベースにしたオリジナルソース

牛乳……北海道にある自社牧場と地元の酪農家が提供する良質で新鮮な生乳を使用


はい。全部間違ってました。なるほど……あのソースはしょうゆベースなのか。さっき「しょうゆ味でもないし、ソース味でもない」って書いちゃったのに。ね、僕ってば味音痴でしょう。牛乳が濃厚で美味しいのも生クリームを入れてる、とか小手先のやつではなく、牛乳からこだわって作ってるから美味いんだぞ、というのが正解のようだ。




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「君はなんでそんなに美味いんだい?」と問いかけてみる。返答はない。


まだ僕が大学生だった頃、異常にチェーン店を憎んでいる友達が居て、「どこでメシ食う?」ってなった時は「〇〇〇はおいしくない」「×××は高い」などと文句を並べ連ねるのだけど、「びっくりドンキー」だけは一切文句を言わずについてきたものだ。

お金がない学生の頃に、レギュラーバーグディッシュひとつで3時間粘ったあの日以来、食後にイチゴミルクを頼むかどうか、財布の中身とにらめっこをしたあの日以来、初めてデートした相手とまったく会話が弾まず、店を出てから一切連絡が取れなくなったあの日以来、もう20年である。その時間の経過にも関わらず、「なんか知らんけど、美味いな~」という感想を持たせてくれるびっくりドンキーはやはり偉大である。都内にももっとたくさん作って中原の覇者になって欲しい。

ハンバーグが美味しいびっくりドンキーはこちら

びっくりドンキーの店舗一覧-【ぐるなび】

 

取材したお店はこちら

びっくりドンキー 新宿靖国通り店
〒160-0022 東京都新宿区新宿5-17-13 オリエンタルウェーブビル内

 

ライター:ヨッピーのプロフィール

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「オモコロ」「SPOT」「Yahoo!ニュース個人」「みんなのごはん」など、さまざまなWEBメディアで活躍中のライター。「WEBでウケること」の第一人者として、タイアップ広告案件なども多数手がける
Twitter ID: @yoppymodel / 公式サイト:ヨッピーのブログ

                             
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