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紀伊国屋書店は5月から電子書籍販売に本格参入する。20日にスマートフォン(高機能携帯電話)向けコンテンツの配信を開始。同時に電子書籍の購入に利用できる独自プリペイドカードの店頭販売も始める。市場が急拡大する電子書籍を巡って参入企業が相次ぐなか、同社は店舗を生かすことで顧客を囲い込み、電子書籍販売で優位に立ちたい考えだ。

スマートフォン向けに新作を含め約3800種類の電子書籍を新たに用意した。小説などの文芸書が中心で講談社や小学館など約30社の出版社からコンテンツを調達。2010年の本屋大賞を受賞した「天地明察」や「(古典新訳文庫)カラマーゾフの兄弟」など紀伊国屋書店だけの独自コンテンツも多い。価格は原則出版社の意向を反映するが、紙の書籍と同じかそれ以下で販売する。

今後、マンガなども取り扱う方針で、年内に販売する電子書籍を1万種類に拡充することを目指す。12年8月期に電子書籍だけで10億円以上の売上高を確保し、3年以内に200億円に引き上げたい考えだ。

電子書籍事業参入にあたり、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を採用したスマートフォン端末向けのアプリケーションを開発した。同アプリを導入すれば、紀伊国屋書店のサイト「BookWebPlus」で販売する電子書籍の購入・閲覧・管理ができる仕組み。6月には米アップルの端末向けにも電子書籍を配信できる体制を整える。

電子書籍購入に使用できる独自のプリペイドカードも自社の店舗で販売する。プリペイドカードでは紙の書籍を購入する場合にも利用できるようにし、電子書籍と全国64店舗との連動も進める。

— 「紀伊国屋、電子書籍に参入 スマートフォン向け3800種 プリペイドカードを店頭で販売」, 日本経済新聞(朝刊), 2011年5月12日.