米アドビ システムズは24日(現地時間)、米・サンフランシスコで開催された同社の開発者向けイベント「Create the Web」にて、「Adobe Edge Animate 1.0」を始めとする「Adobe Edge」ブランドのツールおよびサービス製品群を発表した。

今回発表されたツールおよびサービス群は、HTML5、CSS3、JavaScriptなど、最新のWeb技術を使用したリッチなコンテンツやアプリケーションの構築を可能にするもの。ツール群の目玉となる「Adobe Edge Animate」は、アニメーションに対応したインタラクティブなコンテンツを作成できるソフトで、2011年より公開されたプレビュー版では、50万を超えるダウンロード件数を記録するなど、好評を得ていた。

Adobe Edge ツール & サービスの構成は、以下の通り。

Adobe Edge Animate

HTML、JavaScript、CSSを使用し、アニメーション対応コンテンツをWebに提供可能な、モーションおよびインタラクションデザインツール。

Adobe Edge Inspect (旧コードネーム「Shadow」)

モバイルデバイス上でHTMLコンテンツのプレビューとデバッグを効率的に行うことのできる、フロントエンドのWebデザイナーおよび開発者向けの検証およびプレビューツール。

Adobe Edge Code (プレビュー版)

Bracketsのオープンソースプロジェクトをベースに開発されたコードエディタ。HTML、CSS、JavaScriptで作業を行うWebデザイナーおよび開発者向けに最適化されている。

Adobe Edge Reflow

HTMLコンテンツのスタイリング規格、CSSを使用し、レイアウトやビジュアルデザインを作成するための、応答性に優れたWebデザインツール(スニークプレビューでの紹介のみ)。

Adobe Edge Web Fonts

オープンソースフォントの増加するライブラリを、Webサイトやアプリケーション上で使用するための無償のWebフォントサービス。

Adobe Typekit

Webサイトで使用するため、ホスト型の高品質フォントのライブラリを提供するデザイナーおよび開発者向けサービス。

Adobe PhoneGap Build

HTML、CSS、JavaScriptを使用し、人気のモバイルプラットフォーム向けに開発されたモバイルアプリケーションのパッケージング用サービス。

なお、今回同社は「Adobe Edge Animate 1.0」を含むすべての「Adobe Edge」ツールおよびサービス製品群を、Adobe Creative Cloud のメンバーに無償公開することも発表しており、すでにラインナップに加えている(無料提供は初回バージョンのみ)。無償提供の終了後は、「Adobe Edge Animate」の継続的ライセンスが499ドル、また単体サブスクリプションの月額価格は14.99ドルで提供される予定(日本円での価格は未定)。また、Creative Cloudにおいては、有償メンバーシップに向けの提供となる。

また、同社はこれらのツール群を「Adobe Dreamweaver CS6」を補完するものと位置づけており、同日公開された「Adobe Dreamweaver CS6」の Creative Cloudメンバー向けアップデートでは、Adobe Edge Animateのサポート、最新HTML5タグなど、さまざまな新機能が追加されている。