夢にまで見たものが現実になると嬉しい。記憶に新しいのが、ギャートルズの分厚い肉。
「あったらいいな!」が形になった。

そして、今回のコレにも同種の感動が。有限会社エハラが製作した『これぞ本物! 氷のビアジョッキ』は、どういうジョッキだと思う? 想像していただきたい、きっとイメージそのままだから。
これは、グラスの部分が氷でできたビールジョッキを製作するキット。ビールはキンキンに冷えるし、その雰囲気に我々労働者はメロメロになってしまいそう!

聞くのも野暮なのだが、このビールジョッキを開発したキッカケを同社に伺ってみた。
「夏場に、冷えたビールをより冷たくして美味しく飲みたいと考えたんです」(同社・開発者の梶田さん)

作り方は、至ってシンプル。
製氷容器の口一杯まで水道水を注ぎこみ、冷凍庫で時間をかけてゆっくり凍らせる。それに専用のジョッキ持ち手を装着すれば、“氷のビアジョッキ”は完成!

これは、タマらない。そして、飲みたい。もう我慢できないので、同社に伺って実際に“氷のビアジョッキ”でビールを飲ませていただきました。
到着すると、すでに用意されていた5つのパーツ(ジョッキリング、ジョッキ底部、シリコンブタ、製氷容器、ジョッキ持ち手)。これらを用いると、氷でビールジョッキが作れる。


その際に、注意点が1つ。
「冷凍庫に水を入れておけば、普通に氷はできるものだと思っていました。しかし、透明な氷を作るには、水を1度熱湯にしてそれを冷やすのがコツだったんです」(梶田さん)
また、市販のミネラルウォーターよりも水道水で作った方が、氷は透き通った状態で出来上がるとのこと。

そうして出来上がった、夢にまで見た“氷のビアジョッキ”。これで、朝っぱらからビールをいただいてしまいました。ゴクゴク……オォ、ノド越しスッキリ! フローズンみたいに、泡まで美味い!! 

また、ジョッキを口につけてもくっつかない。
それも不安要素の1つだったのだが。
「皆さん心配されていたのですが、常温の部屋で飲んでいるので氷は口にくっつかないんです」(梶田さん)

しかし、美味い。雰囲気を盛り上げるツールとしても有効なのだが、実際にビールが美味いのだ。タマらない。しかし、梶田さんは他の飲み物をプッシュしている。
「個人的にはウイスキーを飲むのが一番美味しいんです。
1杯目はビールにして、2~3杯目くらいからウイスキーで楽しむのが最高!」(梶田さん)
他にも梅酒だったり、お子さんにはジュースも面白い。要するに、冷やして飲むものだったら何でも合うジョッキなのだ。

しかし、このビールジョッキを飲む前には心配があったのも事実。何しろ、氷である。ということは、どうなるかおわかりだろうか? 溶けるのだ。取扱説明書には、目安時間として「12分程度」と書かれているが……。

「基本的に、それは外(ビアガーデン等)で使用した場合の目安時間なんです。夏でも室内ならば20分くらいは持つと思います」(梶田さん)
梶田さんいわく、炭酸飲料の場合は溶けやすいという。反面、ウーロン茶ならば30~40分持ったというリポートも。そして言うまでもなく、あらかじめ冷やしておけば耐久時間は延びる。
「『溶けるかもしれない』と神経を使いながら飲まれる方も多いのですが、実際にはなかなか溶けません。結果的に、皆さん安心して満喫されるようです」(梶田さん)
実際、私も10分ほど使用していたけど全く問題はありませんでした。


そして、欲張りな同社では“氷のビアジョッキ”の新ヴァージョンも視野に入っている。
「あらかじめ氷の中に容器を入れ、ジョッキ内にもう1つの壁を作るジョッキです。これだと、飲み物が外に漏れません。でも私の願望として、まずは氷だけで作ったビアジョッキを作ってみたかったんです」(梶田さん)
実用性を重視する方には、来年発売予定だというこの新ヴァージョンもオススメだ。

そんな、この『これぞ本物! 氷のビアジョッキ』は5月21日よりドン・キホーテ、東急ハンズ、ロフトなどで販売される。価格は1,344円(税込み)。

まさに、ありそうでなかった商品。そして、夢にまで見た商品。
「溶けない氷があったら、最高だったんですけどね」(梶田さん)
気持ちはわかるが、それは欲張りすぎかもしれない。現時点でも最高です!
(寺西ジャジューカ)