安倍晋三首相と東京都の小池百合子知事、小泉純一郎元首相が18日夜、東京・赤坂の日本料理店で「同席」するひと幕があった。

 店は、小泉氏が国会議員時代から行きつけにしている老舗の日本料理店。

 首相は、似鳥昭雄ニトリホールディングス会長ら政財界関係者との会食で訪れた。一方、小池氏と小泉氏は、自民党の二階俊博幹事長のほか、自民党の重鎮、山崎拓元副総裁、武部勤元幹事長との会合で滞在。それぞれの会合は別だったが、店内で会ったことから、首相と小池、小泉氏が数分間、話を交わすタイミングがあったという。

 首相と小池氏は、7月の都議選を前に、都議会自民党と小池氏が事実上率いる「都民ファーストの会」が対立する構図だが、一方で2020年東京五輪・パラリンピックに向けた協力体制では、足並みをそろえている。首相と小泉氏は、小泉氏が訴える「原発ゼロ」に首相が応じないことから、今は微妙な関係だが、もともとは師弟関係。小池氏は、小泉氏、二階氏とも師弟関係にある。

 巡り巡れば、もともとつながりがある面々が、一堂に会したことから、取材する報道陣も色めき立った。首相と小池氏の間で、都議選や東京五輪・パラリンピックなどが話題になった可能性が取りざたされている。また、都議選では東京都連が小池氏と対決する自民党で、選挙を事実上取り仕切る二階氏が、小池氏との会合に同席したことも、臆測を呼びそうだ。