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巨額M&A世界で相次ぐ

2015年10月14日 | 経済
巨額M&A世界で相次ぐ
インベブ、13兆円でSAB買収合意 ビール、シェア3割 デルは8兆円で
2015/10/14 3:30 日経朝刊

 【ザグレブ=原克彦】ビール世界最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)は13日、2位の英SABミラーを買収することで基本合意したと発表した。買収額は710億ポンド(約13兆円)。食品では過去最大のM&A(合併・買収)となる。米IT(情報技術)大手デルは同EMCグループを670億ドル(約8兆円)で買収するほか、米ゼネラル・エレクトリック(GE)は金融部門の一部を米銀大手に320億ドルで売却する。世界で巨額のM&Aが相次いでいる。





 インベブによるSABの買収が各国の独占禁止法当局の審査を通って実現すれば、世界のビール市場の約3割を握る巨大企業が誕生する。
 インベブがSAB株を1株あたり44ポンドで買い付ける。買収の打診が明らかになる前の株価に比べると、50%の上乗せになる。筆頭株主で27%を保有する米たばこ大手アルトリア・グループなど2社には、現金の代わりにインベブ株を受け取ることができるオプションを設けた。巨額の現金収入を得ることで税負担が増すのを避けたいという2社の意向に配慮した。
 両社は9月にインベブによる買収の打診を公表。10月7日にインベブが42.15ポンドでの買い付けを提案したと発表した。SABが繰り返し拒否したため、インベブはそのたびに買い付け価格を引き上げ、5回目の提案で合意に達した。
 インベブは北米や南米で大きなシェアを握る一方、SABはアフリカ市場の開拓で先行する。インベブはSABを傘下に収めることで、成長率ではもっとも有望とみられるアフリカでのシェアを確保したい考えだ。
 インベブは買収した企業でコスト削減を徹底し、規模の利益を拡大することで知られる。SABでもコスト削減策を打ち出すとともに、主原料の麦芽やホップの調達、物流網の統合などで合理化を進めるとみられる。
 SAB株のうち41%はインベブの株式と交換する見通しだが、インベブは残りの株の買い取りのために8兆円程度を自己資金と借り入れで準備する必要がある。欧米メディアによると、1年ほど前から巨額の借り入れに備えて複数の金融機関と協議しており、すでにシンジケートローンのメドをつけているもようだ。
 一方、買収提案を拒否してきたSABは、仮にインベブが断念して提案を撤回すれば、賛成派の株主から非難を浴びるリスクを負っていた。SABの株価はインベブによる買収への観測で変動することも多く、自力でインベブが提示した買い付け価格に引き上げるのは困難との見方が大勢だ。44ポンドでの買い付けには反対しにくいと判断した。
 両社が扱うブランドは400種類にのぼり、時価総額で食品世界最大手のネスレ(スイス)を上回る。売上高でも消費財では世界有数の規模になる。ただ、米国や中国では独占禁止法に抵触し、一部事業の売却を迫られるのは必至。インベブは既に米中の規制当局と問題解決に向けた対応を進めると表明しており、SAB獲得のために事業売却を進めるとみられる。
 
アンハイザー・ブッシュ・インベブ 2004年にブラジルのビール会社とベルギーのインターブリューが統合してできたインベブが母体で、08年には「バドワイザー」のブランドで有名な米アンハイザー・ブッシュを買収した。
 
SABミラー 南アフリカで創業したサウス・アフリカン・ブルワリーズ(SAB)が、2002年に米たばこ大手のフィリップ・モリスのビール部門「ミラー」を買収して発足した。本社は英国。アフリカでの事業に強みを持つ。

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