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三橋貴明の新刊、続々登場!
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チャンネルAJER更新しました.
『国家の役割について(前半)』三橋貴明 AJER2011.8.30(1)  

『国家の役割について(前半)』三橋貴明 AJER2011.8.30(2)  

今週と来週の二回に渡り「国家の役割」という大きな話について取り上げました。


9月1日に三冊同時刊行という無茶にチャレンジ致しました。皆さま、宜しくお願いいたします。


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 四天王(国債のデフォルトから程遠い四カ国の意)の一角、スイスが自国通貨の為替レートの「上限」を設け、市場が大混乱に陥りました。スイス・フランの対ユーロ相場が、一時、前日比で8.7%も下落したのです。


スイス中銀:フラン相場に30年ぶりの上限設定-断固として防衛へ
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aetCBrPIYohU
 スイス国立銀行(SNB、中央銀行)は6日、スイス・フランの対ユーロ相場に上限を設定すると発表した。上限設定は30年余りで初めて。必要となれば「断固たる決意」でこの水準を防衛すると表明し、フランは過去最大の下げを演じた。
 中銀は電子メールで配布した声明で、「大幅で持続的なフラン安を目指す」とし、「即時実行で、ユーロについて1ユーロ=1.20フランを下回る為替レートを容認しない。この下限レートを断固たる決意をもって防衛する。無制限に外貨を購入する準備がある」と表明した。
 フランはユーロに対して過去最大の値下がりを記録。スイス中銀は前回、1978年にドイツ・マルクに対してフラン相場の上限を設定した。
 中銀は先月、短期金融市場の流動性を高めるとともに政策金利をゼロとすることでフラン相場の押し下げを図ったが、ユーロ圏債務危機悪化を背景にフラン高が続いていた。 (後略)』


 通貨価値をこれ以上「上げない」ことを通貨防衛というのかどうかは分かりませんが、
無制限に外貨を購入する準備がある
 と言っている以上、マネタリーベース拡大(中央銀行の通貨発行)で介入するつもりなんでしょうね。


 もはや、世界は変動相場制もあったものではない、容赦なき通貨戦争に突入してしまいました。というより、すでに突入していたのでしょうね。


 日本のマスコミは、上記のスイスの事例を見て、
「ほら見ろ! 日本も為替介入を拡大しろ!」
 などとバカなこをといい出すと思いますが、日本とスイスでは経済規模が十倍違います。日本が「断固防衛!」などといって為替介入を始めたら、まさしく「世界通貨大戦」になってしまうこと確実です。何しろ、中国が未だに管理フロート制などといい、変動相場制を拒否しているのです。


 日本の円高対策は、日銀のマネタリーベース拡大(長期国債買取)と政府の国債発行、財政出動による内需拡大が正しいのです。日本が内需を拡大すれば、輸入が増えますので、円高は抑えられます。マネタリーベースがマネーストックを生み出せば、インフレ率は上昇し、為替レートも円安方向に向かいます。
 さらに、日本の内需に向けた(海外諸国の)輸出で世界経済が一息つけば、いずれは日本の外需(輸出)も伸びていくことになるでしょう。


 デフレ及び一方的な通貨高、超低金利は、国民経済が日本に対し、
「もっと通貨を発行しなさい。もっと支出を拡大しなさい。もっと国債を発行しなさい。もっと輸入を拡大しなさい」
 というメッセージを投げかけてくれているわけです。


 四天王の二カ国目、アメリカ。


米国債:10年債利回り過去最低―欧州の債務危機で安全資産に需要
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=ahiKkBmxTjic
 6日の米国債市場では10年債利回りが過去最低を更新した。ユーロ圏の債務危機による金融機関への影響が懸念され、最も安全とされる米国債の需要が高まった。
 30年債利回りは2009年1月以来の水準に下げた。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が今週の講演で、償還期限の短い国債の保有を減らして長期債を購入する計画を示唆するとの観測が背景にある。FRBのエコノミストが作成した金利と成長、インフレの予想を含む金融モデルによれば、10年債が最も過大評価されている。 (中略)
 ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間午後2時23分現在、指標となる10年債利回りは前営業日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.98%。同年債(表面利率2.125%、2021年8月償還)価格は2/32上げて1011/4。
 10年債利回りは一時1.9066%と過去最低を記録した。30年債は上昇し、利回りは6bp低下の3.26%。利回りは一時3.18%と約2年ぶりの水準に低下した。2年債利回りはほぼ変わらずの0.20%となっている。 (後略)』


 長期金利(新規発行十年物国債金利)1.906%・・・・。予想はしていましたが、あまりにも展開が速すぎ、呆然としてしまいます。


 本来、アメリカは経常収支赤字国で、国内が過剰貯蓄になることは「ないはず」です。ところが、アメリカは基軸通貨国なのです。
 ドルを発行し、散々に貿易赤字を拡大した結果、外国(日中、中東諸国など)が持つドル建て資産が過剰になり、投資先を失い、米国債に雪崩れ込んでいるわけです。無論、外国人のみならず、アメリカ国民もドルを余らせ、銀行に過剰貯蓄(投資先がない預金)として貯め込んでいます。


 本来、アメリカがドルを過剰に発行するとインフレ率が急騰しそうなものですが、バブル崩壊とデフレにより投資先(お金の行き先)がなくなってしまい、国債金利を押し下げているわけです。そういう意味で、今回のアメリカのバブル崩壊と超低金利は、最終的には「基軸通貨」の問題に行き着くと予感がしております。


 四天王の三カ国目、ドイツ。


欧州債:ギリシャ債利回り、過去最高-追加支援もはや手遅れと悲観
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aeCvlzWmzhZE
 6日の欧州債市場でギリシャ2年債と10年債の利回りがともにユーロ導入来の最高を記録した。ギリシャへの第2次支援策が実施に移される前に同国のリセッション(景気後退)が深刻化し、手遅れになるとの懸念が広がった。
  一方、株安を背景に、ドイツの2年債と10年債利回りは過去最低を付けた。独10年債とギリシャ10年債の利回り格差(スプレッド)は少なくとも1998年以来の最大となった。この日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、ギリシャ国債の保証コストは過去最高となった。 (中略)
 独10年債利回りは1.84%で、前日からほぼ変わらず。一時は過去最低となる1.824%まで下げた。2年債利回りは過去最低の0.417%まで低下した後、1bp上昇の0.44%となった。 』


 すみません、いつの間にかドイツの十年債も2%を切っておりました・・・。


 ドイツの超低金利の場合は、ユーロ圏の危機によりユーロが過剰になり、やはり投資先を失ってしまったことが主因なので、アメリカに似ていますね。ギリシャの危機はもはやどうにもなりませんので、ユーロ内の金融システムの混乱は悪化するばかりで、行き場をなくしたユーロがドイツ国債に流れ込むわけです。


 今や、「ドルの過剰貯蓄」「ユーロの過剰貯蓄」という大問題が、解決の道筋が見えないまま(特にユーロは)クローズアップされようとしています。


 他の四天王の国々の状況をみていれば、日本の問題が「財政破綻!」とやらではなく、デフレと過剰貯蓄(故に超低金利)であることは誰にでも理解できると思います。日本国内で「財政破綻!」と叫び続ける人は、結局のところ財務省の傀儡ですので、決して態度を改めないでしょう。そうであるならば、国民自身が上記のような事例について学び、国民自ら今後の日本についてきちんと考えなければならないという話でございます。

 この国の主権者は、わたくしたち日本国民なのです。



三橋同様、展開のあまりの速さに驚かれた方は、

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