こんにちは、北海道の原野で携帯電話のバッテリーが切れて、危うく凍死の危機に陥った「失業経験有り人事担当」の田中二郎三郎です。

さて、携帯電話からスマートフォン(スマホ)に時代の波が変わりつつある今日この頃ですが、せっかく便利なスマホも、それだけを片手に旅に出るのはほぼ不可能です。理由はもちろんバッテリー。スマホは従来の携帯電話に比べてインターネットへの接続が最適化されています。旅先で必要な情報を検索したり、Facebookなどに接続して行き先の記録を残したりと電池を消耗する機会も多く、バッテリーが半日ともたないこともざらにあるのです。

そこで登場するのが、スマホ内蔵の電池容量を遙かに超える大容量モバイルバッテリー。今回は3日間の旅を通して、モバイルバッテリーに補充電することなくどこまでスマホなどを充電し続けられるか、実践してみました。■ 超大容量バッテリーを用意した

モバイルバッテリーは家電量販店や携帯ショップで販売されてますが、そのうち多くは容量も限られていて、2000mAhから多くても4000mAh程度であることが多いです。これではスマホのフル充電も、せいぜい1〜2度しかできません。そこでAmazonなどの通販サイトや秋葉原の専門店に行ってみると。あるではないですか、超大容量のモバイルバッテリーが!

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選択したのは、ルックイースト社のPower-Pondシリーズ最高峰の「LE-UBT12K」。なんと1万2000mAhの大容量です。この商品を選択した理由は、以下の3つでした。

  1. 容量の割に体積が小さく、長方立方体でバックに入りやすい
  2. 電池にパナソニックのリチウムイオン電池を使用している
  3. 過充電・過放電防止機能がついている

3つめの「過充電・過放電防止機能」があれば、充電される側もする側も電池を痛めないという貴重な機能です(過充電:充電が終わっているのに更に充電を続けると、電池が破裂する恐れもある/過放電:電池を完全に使い切ってしまって放置すると、最大電池容量が減少する)。


充電する機器は、まずスマホ「URBANO progresso(電池容量1500mAh/au、京セラ)」。そして、比較のために用意したガラケー「G'z one Type-X(電池容量1150mAh/au、カシオ)」の二種類です(電池はどちらも新品です)。このふたつを携えて、鉄道の旅に出ます。

1万2000mAhは伊達じゃない

スマホの方は、電池が残り20%になったらモバイルバッテリーから充電開始。ガラケーでは三段階の目盛りが残りひとつになったら充電開始するというルールで臨みます。鉄道の旅ですから、スマホでは写真撮影を続けFacebookなどのSNSに接続し、ガラケーは通話専用、一日3回程度の通話に使用するという使い方です。

充電の頻度が高かったのは、当然ながらスマホでした。2日目に入った時点でスマホで4度の充電(理論上は6000mAh消耗)を行いましたが、モバイルバッテリーの電池残量は60%を示しています。スマホに対する過充電が心配だったのですが、充電率が100%になると自動的に充電がストップすることも確認できたので、安心して就寝できます。

3日目に入って、スマホは8度の充電を実施(理論上は1万2000mAh)。モバイルバッテリーにはまだ電池が残っています。ここでガラケーにも同時充電を開始しましたが、へこたれる気配はありません。数字通りの性能を発揮して、9度にわたるスマホ充電を繰り返したところで、やっとモバイルバッテリーの残量が無くなりました。性能表示通りの結果に満足できました。

モバイルバッテリーへの充電には時間がかかる

帰宅後、頑張ってくれたモバイルバッテリーにACアダプタで充電をしましたが、完了するまでには、なんと10時間以上もかかりました。

普通の使い方をするなら、ホテル等に宿泊する度にモバイルバッテリーも充電しておいた方がいいでしょう。ただリチウムイオンの場合、いわゆるメモリー効果(継ぎ足しでは満充電にならない)が気になるので、たまには残量10%くらいまで使い切ってから充電するのが電池にとってやさしい使い方だといえるでしょう。

ネットショップでは1万2000mAhを超える、さらに大容量の2万mAhのモバイルバッテリーも販売されています。ただ、商品自体の信頼性をしっかり見極める必要があります。万が一、過放電になった場合であれば電池そのものを捨てればいいのですが、過充電された結果機器が壊れてしまっては、たまったものではありません。電池選びは、容量だけを気にするのではなく、慎重に選ぶことをおすすめします。

(田中二郎三郎)

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