「ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか」 /エイドリアン・スライウォツキー

ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか

企業が利益を上げるためのビジネスモデルを23のパターンに類型化し、紹介した書籍。

形態としては、とある大手総合企業の戦略企画部門で働くスティーブが「ビジネスで利益が生まれる仕組みを知り尽くした男」であるデビット・チャオの元を定期的に訪れ「利益とは何か」を毎回授業形式で教わる、と言う物語形式を取っている。

企業が利益を生むと言ってもそのビジネス形態やその時々のビジネスの流行に応じて様々な利益の上げ方があることがよく分かる。例として実在する欧米や日本の企業名が挙げられており、実際のビジネスを思い浮かべることが出来るのも良い例だろう。

また、チャオがスティーブに出す「課題」という形で様々な書籍の紹介がされている。様々な観点で紹介されている名著が多くこれらのデータベースとして活用するだけでも意味のある書籍だと思う。

ただ、個人的には中途半端に小説仕立ての物語にしてしまった為に、全体のまとまりが無く散漫になってしまった印象がある。もう少し利益モデルの紹介にフォーカスしても良かったのではないかと。