ジュピターテレコム(J:COM)は2013年1月29日、2012年12月期決算を発表した。連結業績は売上高が3768億3500万円(前年同期比2.1%増)、営業利益は714億1400万円(同0.5%増)、税金等控除前利益 は701億2300万円(同2.3%増)、株主帰属当期純利益は416億2300万円(同11.7%増)だった。

 売上高の大半を占めるサービスの利用料収入は、ケーブルテレビが1678億8400万円(前期比1.5%増)、高速インターネット接続が932億7400万円(同3.5%増)、電話が521億1800万円(同0.7%減)となった。ケーブルテレビおよび高速インターネット接続は、「J:COM TV My style」や「お得プラン」などの割安な長期契約プランの加入比率の上昇によりARPUが低下したが、加入世帯数増に伴い利用料収入が増加した。一方、電話については、東日本大震災による通話料収入の増加があった前期に比べて減少した。

 次期(2013年12月期)の見通しについては、「国内の有料多チャンネル放送サービスの加入世帯数に大きな成長が見込めないなか、衛星放送やIPTV、OTT事業者との競争がますます厳しさを増すものと予想される」とした。次期を「収益拡大に向けた新たなチャレンジの年」「大胆なコスト構造改革が待ったなしの年」と位置付けたうえで、「ユーザーを丸抱えにして離さないような様々なサービスや営業施策を展開するとともに、2012年12月期に着手したコスト構造改革を一層推進していく」という。

 なお2013年12月期の業績予想及び配当予想に関しては、主要株主である住友商事とKDDIなどが2013年2月上旬ころまでに開始を目指している株式公開買付けにより株主構成が変化する時期が不透明などの理由から、今回は開示を控えている。

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