ＩＴ対決！ＤｅＮＡ　因縁の楽天戦で半額の挑発チケット

[ 2012年5月15日 06:00 ]

　ＤｅＮＡが初の交流戦に向けて新チケットを売り出す。６月１０、１１日の楽天戦（横浜）で、ｗｅｂ予約に限り内野指定Ａ席（大人）が１７５０円になるなど約８０００席（各日）を半額で発売。その名も“世紀のＩＴ大決戦！球界参入感謝キャンペーン「ありがとう！シート」”だ。ＤｅＮＡが昨年の新規参入時、最後まで反対の意向を示していたのが楽天。親会社が同じＩＴ企業のライバル球団との因縁の対戦で、あえて用意した感謝企画、挑発チケットだ。

　楠本淳広報部長は「ある種の因縁の構図は面白い。それが一つの話題になればいい」と説明。球団から報道陣に配布されたチケット概要の用紙は皮肉を込めた内容になっていた。絶対に負けたくない相手との公式戦初対決を、採算を度外視してでも多くのファンに見てもらいたいとの思いが透けて見える。

　球団では同カードに合わせて挑発ポスターも作製中。楽天と協力してタオル、Ｔシャツなど合同グッズ作製プランも検討中で、池田純球団社長は「新しい伝統の一戦になれば」と期待する。２月１８日のオープン戦（宜野湾）で中畑監督が楽天・星野監督と抱き合うなど、現場レベルのわだかまりはなく、熱い戦いが期待される。話題を呼んだ「全額返金！？アツいぜ！チケット」に続く面白チケット。１５日からファンクラブ会員、１６日から一般発売される。

　≪楽天は最後までＤｅＮＡ参入に反対≫楽天はＤｅＮＡが運営する携帯電話向けソーシャルサイトの「Ｍｏｂａｇｅ（モバゲー）」が誘発した過去の事件やインサイダー取引疑惑、同業のグリー社などが計１０億５０００万円の損害賠償を求めている訴訟などを指摘。新規参入に反対の姿勢を終始貫き、１２月１日のオーナー会議でも賛同せず。全会一致には至らず、１１対１で承認された。

　≪ＤｅＮＡ　主な面白チケット≫
　☆返金　５月１～６日に内野指定Ａ（４０００円）の５０席（各日）を「全額返金！？アツいぜ！チケット」として発売。ファンの満足度により勝つか引き分けの場合は半額まで、負けた場合は全額まで返金する試み。快勝した試合でも返金希望者が殺到した。
　☆合コン　５月３、４日に「浜コン　ｍｅｅｔｓ横浜ＤｅＮＡベイスターズ」開催。男女各２５０人（各日）が参加し、スピードガンコンテストでアピール、イニング間の席替えなど。
　☆ダンス付き　５月５、６日に「ｄｉａｎａダンスチケット」を１００枚（各日）。オフィシャルチアチームｄｉａｎａ（ディアーナ）とグラウンド上でダンスを踊れた。
　☆プロアマ共同　横浜スタジアム開催の主催全６３試合、内野指定Ｂ（３５００円）の２４８席を対象にした「やきゅうみらいシート」。チケット売り上げの一部が神奈川県野球協議会を通して同県内のアマ選手のために活用される。

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