韓国人男性がトルエン入りのペットボトルを投げつけようとしたとされる拝殿(9月24日撮影)

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「惜しいね」

韓国人男性が靖国神社侵入で逮捕、放火狙いか――2013年9月23日夜7時過ぎ、ある韓国ネットユーザーはこのニュースを知り、間髪入れずキーボードを叩いた。

「惜しい! 惜しい! 惜しい! 惜しい! 惜しい! 惜しい! 惜しい! 惜しい! 惜しい! 惜しい! 惜しい! 惜しい! 惜しい! 惜しい! 惜しい! 惜しい! 惜しい! 惜しい!」

韓国版2ちゃんねるで「恥さらし」の声

イルベ(日刊ベスト保存所)――「韓国版2ちゃんねる」とも称されるこの掲示板サイトに、事件はほぼリアルタイムで伝えられた。

そのあらましは、以下のようなものだ。22日夜9時ごろ、靖国神社境内のトイレ裏に、23歳の韓国人男性が隠れているのを警備員が発見した。男は逃亡、100メートルほど離れた拝殿前まで走っていくと、リュックサックからトルエンの入ったペットボトルを取り出し、投げつけようとしたがそこで追いつかれ御用に。男の荷物にはライターも入っており、警察では神社への放火を目論んでいたと見て取り調べている。

「惜しい」――住民たちから真っ先に上がった感想が、放火を歓迎するようなものだったことは冒頭に述べたとおり。しかし、その直後に書き込まれたのは、意外にも「冷静」な声だった。

「(男は)頭がおかしい!」
「恥さらしめ!」

韓国人のイメージをどれだけ損なったと思う!」

男を批判する書き込みに、むっと来た「愛国的」なユーザーがやり返す。

「日本人だって、慰安婦の像に杭をまきつけたりしてるじゃねえか! 何が違うんだ!」

即座に、別のユーザーが反撃する。

「相手がやってるからいいって? 同じレベルに落ちる気か? それじゃ野蛮人と同じだろうが」
「海外で嫌韓感情が高まったら、外交上どんだけ問題になるのかわかってんの?」
「あれは愛国ではなく恥さらし売国」
「ひとさまの国の宗教施設を破壊するようなヤツも、それを擁護するヤツも、みんな同罪で首吊って来い! 韓国人のイメージをどれだけ損なったと思う」

韓国の「ネチズン」といえば、極めて「反日」的だと日本では紹介されることが多い。にもかかわらず、こうした意見が多く聞かれたのはなぜだろうか。

「褒めたくもあり、腹立たしくもあり…」

韓国版ネトウヨ」とでもいうべきイルベの住民たちは、当然日本に対して好意的ではない。日ごろは「放射能国」などと揶揄することもしばしばだ。一方で、極端な「反日」に対しては冷めた部分も強く、自国に対しては斜に構えた論調がある。特に「国益」を損ないかねない男の暴挙は「日本以上に」許しがたいものだったらしい。あるユーザーが自嘲気味につぶやいた、

「男を褒めたくもあり、腹立たしくもあり……」

という一言は、その間の事情をうかがわせるものだ。

AKB48ファンだというあるユーザーは、わざわざ別のスレッドを立て、

「日本国民の皆さん、申し訳ありません。韓国にも日本が好きな人間はいるんです……」

と長文の謝罪コメントを投稿した。「愛国義士!」と「日本に申し訳ない」――韓国ネットでは、こうした意見が共存している。