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離れていても音楽セッションできる――ヤマハ「NETDUETTO」β版無料公開 ニコ生も対応へ

» 2011年01月06日 18時27分 公開
[ITmedia]

 ヤマハは1月6日、離れた場所にいるメンバー同士がリアルタイムに音楽セッションできる技術のβ版「NETDUETTO β」を公開した。現在はWindows版のみだが、アプリをインストールすれば無料ですぐに使うことができる。

 離れた場所にいる4人までのメンバーが、同じ場所でセッションしているような感覚で演奏できる技術。PCにNETDUETTOアプリをインストール・起動し、同じセッション「ルーム」にログインすると、バンドメンバーとしてプレイできる。音質は、CD並みの44.1kHzから22.05kHz、11.025kHzと3つのサンプリング周波数から選べる。

 従来の技術では遅延時間(レイテンシ)が大きすぎて使用に耐えなかったが、同社が楽器やルータなどの開発で培ってきたネットワーク技術をいかし実用的な範囲に収めることに成功。Windows版ドライバを使い、東京都内の家庭用光回線を使用した場合、レイテンシ30ミリ秒以下で接続できた例があるという。これは10メートル離れた人の音を聴くのと同じ状況だ。

 同社は「インターネットが普及した現代ならではの新しい音楽スタイルをより身近に楽しんで頂きたい」と、Windows版アプリを無料で公開した。β版ということもあり、電話やメールなどによるサポートは行わない。

 対応OSはWindows XP/Vista/7で、ASIOドライバのインストールを推奨。プラットフォームに依存しない高い汎用性も特徴で、Mac OS X版もリリース予定だが、「もうしばらくお待ちください」とのことだ。

 今後、音楽関連のネットサービスを展開する企業やISP、回線業者との協業などを視野に入れて展開していく。

 ドワンゴが運営する動画ライブ配信サービス「ニコニコ生放送」は今冬、NETDUETTO βに対応予定。生放送の配信者・視聴者が、ネットを介して音楽セッションやデュエットを行い、その様子をライブ配信できるサービスを提供する計画だ。

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