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「情報を第三者に利用させることができる」? DeNA、新アプリ「comm」規約について釈明

» 2012年10月23日 19時27分 公開
[ITmedia]

 ディー・エヌ・エー(DeNA)が10月23日に公開したスマートフォン向け無料通話&メッセンジャーアプリ「comm」(コム)の利用規約に、ユーザー同士のやりとりの内容を利用したり、第三者に提供するように文面上受け取れる条項があり、「通信の秘密の侵害ではないか」とネットで波紋を呼んでいる。同社広報部は、「そのような意図はなく、サービス提供に必要な範囲のみで利用する」と釈明。同日夕、アプリのお知らせ欄にも告知した。


画像 利用規約は会員登録時、「開始する」ボタンの直上に極小のリンクで表示される
画像 利用規約第6条の「comm会員記述情報」について書かれている部分
画像 一番下の「3」が第6条3項

画像 23日夕、ユーザーに届いた「お知らせ」

 会員登録時に確認できる利用規約には、「当社は、すべてのcomm会員記述情報を無償で複製その他あらゆる方法により利用し、また、第三者に利用させることができるものとします」と書かれている(第6条3項)。ここでいう「comm会員記述情報」とは「当社の運営するサイト内にcomm会員が記述したすべての情報及びcomm会員間でメール・チャット等によりやりとりされるすべての情報」(第6条)とあり、同社がユーザー間のメールやチャットを何らかの形で利用したり、第三者に利用させるようにも読める。

 同社広報部は「規約にそういった意図はない。ユーザー間のメッセージデータをサーバに複製する際など、サービス提供に必要な範囲でのみ、ユーザーが記述したデータを利用する」と釈明。サービスのお知らせ欄にも同日夕、「ユーザー同士のやりとりの内容は暗号化しており、運営者、第三者とも閲覧することはない」「テキスト・画像データの送信や、友達検索機能の提供など、サービス提供に必要な範囲でユーザーが入力した情報を利用する」という説明文を掲載した。

 規約の修正は「今のところ予定していない」という。

25日午後3時追記

 DeNAは24日未明に規約を改定。「多くの皆様の不安を助長する結果になりましたことをお詫び申し上げます」とユーザーに謝罪している。

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