インターネットイニシアティブ(IIJ)と日本マイクロソフトは2011年4月27日、企業内のWindows Serverをクラウド環境へ短期間で移行させる取り組みを共同で実施すると発表した。節電対策や事業継続に悩む企業に、移行ツールや移行支援サービスを5月から提供する。

 東日本に拠点を置く企業は、今夏の電力不足に備えて、IT機器の節電に取り組まねばならない状況にある。IIJは西日本のデータセンターにあるサーバーで、クラウドサービス「IIJ GIOサービス」を提供している。節電に取り組む企業にとっては、手元のサーバーの一部をGIOサービスに移行させることで、IT機器が使う電力を削減できることになる。

 IIJとマイクロソフトは、Windows ServerをIIJのクラウドサービス「IIJ GIOサービス」に移行するためのツールを用意。動作検証や移行作業の一部をツールにより自動化し、短期間での移行を支援する。

 また2社は、アイティークルー、日本ビジネスシステムズと共同で、「IIJ GIOクラウドマイグレーションファクトリー for Windows」という組織をIIJ社内に設ける。専任エンジニアを20名確保する。

 節電や事業継続を目的にGIOサービスに移行する企業については、最大3カ月分のGIOサービス料金を無償にする。移行サービスは、IIJ、アイティークルー、日本ビジネスシステムズのほか、オリックス、オリックス・レンテック経由でも提供する。1年間で300顧客、Windows Server1000台の移行を目指す。