日本ヒューレット・パッカードは22日、Ultrabookの新製品として14.0インチディスプレイを搭載した「HP ENVY14 SPECTRE」を発表。ディスプレイをはじめトップカバーやバームレストなどにも剛性ガラスを採用し、傷に強く、さらに高級感のあるデザインや質感を目指したという。

同日に行われた発表会にて登壇した日本ヒューレット・パッカード 取締役 副社長執行役員 岡隆史氏は、「PCは価格競争の中でコモディティ化し、どれを使っても同じという世界に陥りがちだが、自分の使うPCについてこだわりを持って、自分を表現するような次元に引き上げることができないかと考えてきた。機能、性能、価格といった要素はもちろん重要だが、それだけではない驚きやわくわく感がある製品作りをやっていきたい」と製品開発の方針を説明する。

日本ヒューレット・パッカード 取締役 副社長執行役員 岡隆史氏

発表された「HP ENVY14 SPECTRE」も、剛性ガラスといった素材の採用やデザイン面で、同社とインテルが提唱する「プレミアムUltrabook」としての「プレミアム感」を表している。

「HP ENVY14 SPECTRE」の「SPECTRE」(スペクトル)という名称は、「見る」という意味のラテン語「SPECT」(スペクト)を語源にして名づけられている。

「HP ENVY14 SPECTRE」の大きな特長は、剛性ガラス素材の採用で、ディスプレイやトップカバー、パームレスト、タッチパッドに用いられている。

「いままでにないノートPCをデザインするため、最適な素材を検討する中で出会ったのが高強度のガラス素材。透明度が高く傷に強い素材なので、ノートPCでの利用に適している」と、製品説明を担当した日本ヒューレット・パッカード パーソナルシステムズ事業統括 PSG製品統括本部 コンシューマービジネス本部 モバイルビジネス部 プロダクトマネージャーの佐々木澄子氏は話す。

日本ヒューレット・パッカード パーソナルシステムズ事業統括 PSG製品統括本部 コンシューマービジネス本部 モバイルビジネス部 プロダクトマネージャーの佐々木澄子氏

通常の13インチ相当のボディサイズに14.0インチワイドディスプレイを搭載。CPUには低電圧版のIntel Core iファミリーを採用、ストレージにはSSD、サウンド面ではBeats Audioのステレオスピーカーを搭載する。

「ラディエンス・キーボード」と呼ばれるキーボードは、LEDライトを搭載し、明るさを3段階で調節が可能となっている。また、PCの前に人がいるかいないか感知を行い、自動でバックライトを点灯・消灯する近接センサーを搭載している。

本体サイズは、バッテリ駆動時間は9時間30分。サイズ・重量は、W327×D221×H20~21.5mm、約1.8kg。

「HP ENVY14 SPECTRE」は多くの部分に剛性ガラス素材を使用

通常のUltrabook同様に薄型ボディを採用

「プレミアムUltrabook」のカテゴリからは今後も継続して、製品が発表されるがそれぞれに通常のUltrabookにはない「プレミアム」な価値を付加していくという。

UltrabookはPCの進化系

インテル 取締役副社長 宗像義恵氏

発表会にはインテル 取締役副社長 宗像義恵氏も出席し、岡氏とトークセッションを行った。

宗像氏はを「これまでのPCのカテゴリを前に進め、これまでのPCを超えた新しいPCといえる」とUltrabookについて話し、「インテルとしては、Ultrabookは市場を活性化させる起爆剤と考えている。一過性のものではなくどんどん進化していく新たなカテゴリで、今後もぜひご期待いただきたい」と意気込みを語った。

岡氏も「UltrabookはPCの次の進化系」とし、「パフォーマンスやデザインなど、すべての要素を満たした製品で、これから間違いなく主力となる。今後ビジネス分野にもラインナップを広げてインテルと一緒にUltrabookを広げていきたい」と話した。

新キャンペーン「Love PC,Love HP」キャンペーンも展開

日本ヒューレット・パッカード パーソナルシステムズ事業統括 PSG製品統括本部 コンシューマービジネス本部 マーケティング部 部長 甲斐博一氏

発表会では、個人向けPC向けの新キャンペーン「Love PC,Love HP」キャンペーンの展開も発表された。

「販売の現場を見ると、お客様は必ずしもPCに詳しいわけではなく、販売をする方々もPCには詳しいがそれだけを担当しているケースは少なくなってきている。結果的に店頭では、製品の利用用途などの話をする時間はなく、差別化しやすいスペックと価格でPCが選ばれているのではないか」

日本ヒューレット・パッカード パーソナルシステムズ事業統括 PSG製品統括本部 コンシューマービジネス本部 マーケティング部 部長 甲斐博一氏は現状の売り場について分析を行う。

実際、同社の行った調査でも「なんとなく」や「店頭でみたのは価格だけ」といった答えが寄せられたという。甲斐氏は「PC選びにこだわりをもってほしいと考えています。こだわりのない方に向けて、HPのこだわりを心に響く言葉に変えて伝えていきたい」とキャンペーンの背景を説明する。

日本ヒューレット・パッカードが行った調査結果の抜粋

キャンペーンのコンセプト

「Love PC,Love HP」キャンペーンは、テレビCMを中心として、オンラインや店頭などで展開される。「Love PC,Love HP」のメッセージを伝えるために「Love PCエバンジェリスト」を任命。AKB48の前田敦子さん、篠田麻里子さん、小嶋陽菜さん、板野友美さん、光宗薫さんが「Love PCエバンジェリスト」としてCMや店頭のPOPに登場する。「Love PCエバンジェリスト」は今後メンバーを拡大する予定。

「Love PCエバンジェリスト」の第1弾としてAKB48から5名が任命されている。光宗薫さんは研究生ながら本キャンペーンに起用された

キャンペーンはオンラインをはじめ、店頭やイベントカーなどの展開が予定されている

また、CMのバックで流れる曲は「Loveという強いメッセージを表現するために」(甲斐氏)、ギタリストのCharさんに製作を依頼。発表会にはCharさんも参加し、「最初は『何で僕なの?』と思いました。とりあえず1曲作ってみたんですけど、『もっとミスマッチなものを』とリクエストされて、スタジオにみなさんを呼び、目の前で演奏して好きなところを使っていただいた」とエピソードを紹介した。

楽曲を提供したCharさん。フェンダーのCharシグネイチャー・モデルを手に登場した

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