90年代以降増え続ける日本人と中国人との結婚。近年では毎年1万組を超えるカップルが誕生しているが、中でも中国人男性に嫁ぐ日本人女性が増加しているという。中国新聞網は、「なぜ日本の女性は本国の男性を選ばず、日本に滞在する中国の男性を選ぶのか」という趣旨の記事を掲載した。

 記事では、日本に滞在する中国人画家と結婚した日本人女性の話を紹介。この女性によれば、その理由は「日中両国の歴史と深くかかわっている。日本と中国は歴史や文化で密接にかかわっており、多くのものが中国からやってきた。多くの日本女性は中国の儒家文化にあこがれ、君子のような男性を探し当てることを夢見ているのだ」とのこと。

 このほか、経済の急成長やカンフー映画の人気ぶりが中国人男性の「宣伝」となっていると記事は分析するとともに、まじめに働き、心優しく、結婚後も変わらず、酒におぼれず、家庭をかえりみる、お年寄りを大事にし子どもを愛するといったことが中国人男性の「看板」になっていて、日本ならずともロシアやベトナムでも中国人男性は人気があると紹介した。

 ただ、いくら隣国とはいえ、価値観の相違が生じるケースは往々にしてあるようだ。日本に留学してそのまま日本企業に就職、その後日本人の女性と結婚した中国人男性の話が紹介された。彼によれば「妻は伝統的な観念を持っていて、結婚後は主婦業に専念している。結婚してから自分は服を洗ったことも掃除したこともない。そのほか、中元や歳暮を重視したり、1カ所に定住するのを嫌がったりする。彼女は中国が好きで中国語も良く話すが、中国語のテレビで面白い場面があっても理解できず、それを説明するのに疲れる」とのことだ。また、中国人に嫁いだ日本人女性は「日本人に比べて温和だが、教育問題では考え方が異なることが多い。私はしつけを厳しくしたいのに、彼は『自由がなくなる』と理解してくれない」と語った。

 日中間の結婚が増加する一方で、日中間の離婚件数も増加しているという。当初は勢いや愛情でカバーできそうな問題でも、後々耐えられなくなることも少なくなさそうだ。互いに傾聴し、コミュニケーションを取る中で相互理解を深め、ハードルを乗り越えて行くことで2人の感情はさらに深まっていくものだ、と記事はまとめた。(編集担当:柳川俊之)



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