英文法メモ。音の区別は、文法の区別の始めなんだよ、やっぱり。(ツイート

8月3日

学校で教えられている英語に関しては、「モーフォロジーとセマンティクスばかりで、フォノロジーとシンタクスがごっそり抜け落ちている」と自分なりに一般化が出来たので、今後これにしたがっていろいろ授業は組み立てる。


音素(カテゴリー化された音声)の種類やアクセントについて把握している事は、「英語(特定の言語)としての」意味の弁別性の基礎だし、動詞の項構造に基づく文型や修飾構造や構文の知識は、バラバラな要素を如何に「英語として」つなげて文意を成立させるかの基本である。

単語の「意味」でも、活用形の「意味」でも、意味というものは個別言語の向こう側にある対象の認識のことで、実際は個別言語のそれぞれの形式に依存しないものだ。
個別言語を個別言語たらしめているものはあくまでそれぞれの言語の「形式」でしかない。


いくらそれぞれの言語記号の「意味」を学んだところで、弁別を成立させる分析方式を欠けば、その言語としての語彙の体系性(単語どうしの役割分担)は分からないままだし、
一つの文中に現れる単語同士の関係性を確定するためのルールを知らなければ、その言語としての意味の大きなまとまりを正しく捉えることは出来ない。


音素やアクセントという分析方向でのメタ知識、修飾構造や文型といった綜合方向でのメタ知識、それぞれに習熟していく事が正にその言語を学ぶことの肝心であるし、また、母語からのアナロジーに影響されて、独学では最も達成しがたいことだろう。


8月7日

英語で綴りと発音、つまり音素=カテゴリー化された音声の知識を教へ無いのは本当に犯罪的に筋が悪いと、最近塾でフォニックスなどきちんと扱ひ始めて見て、改めて感じてる。
目下読み進めてる安藤・澤田編『英語学入門』でも、
統語論は…音韻論、…意味論とともに文法を構成する三大領域の一つである。」
なんて書いてあって、やっぱり、なんて最近思ったところだ。
音の区別は、文法の区別の始めなんだよ、やっぱり