核戦争で現場に飛ぶ化学兵器・生物兵器・核兵器・CBRNE兵器処理の特殊部隊「米海兵隊化学生物兵器事態対応部隊(Chemical Biological Incident Response Force:CBIRF、シーバーフ)」の人たちが、横田に飛んできてくれましたよ。
首都ワシントンD.C.近郊のインディアンヘッド基地が拠点なのですが、福島第一の状況を遠くで眺めていてもしょうがないので、飛行機7機に車両32台(成分分析が素早くできる移動式ラボなど)と山のようなハイテク機器を積んで、2日より総勢145人が来日中です。海外派遣任務は今回が初めて。
上の写真は、9日記者団を前に行った除染演習の模様です。デモでは「放射能・化学物質を浴びた被災者を転倒車や3階建てビル屋上から救出し汚染除去を行う」という設定で、フルボディーの防御服を着た海兵隊員が被災者の外側の服を破り、放水して脱がせ、石鹸と水できれいに洗い流しました。
物々しい装備ですが、特に状況が急に悪化したから飛んできたとか、そういうことではなさそうです。今回の任務について、派遣部隊トップランクのマーク・ダンダイ曹長(M Sgt)はこう説明していますよ。
「我々がここにいるのは、日本の軍(自衛隊)に支援・助言を行い、何か本当に本当にひどいことが起こった場合、迅速対処できるように考えてのことです。どの指標を見ても、そんな事態は起こりそうもないのですが、我々がここにいて無駄足に終わる方が、我々の手が必要なのにそばにいないよりマシですからね」(サンフランシスコ・クロニクル紙)
そんなわけで今すぐ福島の現場に向かう予定はないんですが、万が一の出動に備えて、当面は無期限で横田にスタンバってくれる、とのことです。頼もしいですね。
Jack Loftus (原文/satomi)