「U&I」こそ真の最終回。

「ごはんはおかず/U&I」を買ってきた。ジャケットというかリーフレットを見たら、両曲ともに「作詞:平沢 唯」とクレジットされている。ということは「作詞:かきふらい」だ*1。感動を呼んでいる「U&I」2番以降の詞(「U&I」の二番サビ、大サビの歌詞があまりにも泣けてならない。 - たまごまごごはんをぜひ)も、おそらくかきふらい作と思われる*2

こんな日々がずっとずっと
続くんだと思ってたよ

(中略)

まずはキミに伝えなくちゃ
「ありがとう」を

放課後ティータイム・作詞:平沢 唯『U&Iポニーキャニオン 2010年

けいおん!」という人気作品を完結させることについて、なんとなくマンガ家というよりバンドの解散っぽい印象なんだよなあ。解散したバンドのメンバーが新しいバンドで活動をはじめる=かきふらいの新作、的な。唯から憂へのメッセージであり、放課後ティータイムから周りの人々へのメッセージであり、原作者から読者・視聴者へのメッセージが「U&I」だった。原作もアニメも最終回はこれから見ることになるけれど、個人的にはもう納得した。これでいいのだ。曲はずっと残る。

で、「ごはんはおかず」感想。

  • パンク基調にキーボードが入ってるので、なんかPOLYSICSを思い起こしてしまう。ムギにツナギきせてバイザーかけさせてポンポン持たせたい。
  • Aメロのバックがギター1本でベースはルート弾き。ドラムはキックとハイハットのみでキーボードも休み。こんな引き算のアレンジができるようになったかと思うと感慨深い。
  • 「〜よ」の反復とか「コラボレーション⇔イマジネーション」とか、意外と唯の詞は技術的にもちゃんとしてる。憂の指導の賜物か。
  • ギターソロの前、これ変拍子?リズムが変則なだけ?
  • たぶんギターソロは「アナーキー・イン・ザ・U.K.」リスペクトだよね。

U&I」のほう、感想。

  • U&I」も歌バックではギター抑えめでベースもルート弾き中心。「ごはんはおかず」は次に盛り上げるための引き算って感じだったけど、こっちは「歌に寄り添う」アレンジだ。ムギのソングライター/アレンジャーとしての成長。
  • 「GO!GO!」や「Utauyo!!」みたいに超高音域を使わないせいか、豊崎愛生のソロ曲に近いというか。インタビューで「唯を通して歌う」みたいなことを言ってたと思うけど、唯と豊崎愛生がより一体になって聴こえる。
  • サビはCMソングに使えそうなくらいキャッチーだし、詞も2番の日常エピソード描写とか今どきのポップソングだなあと思う。なのになぜに「ごはんはおかず」がメインなのかと。
  • ギターソロは唯と梓の全編ツインギター!途中からムギのオルガンまで乗っかる!アニメではカットされちゃったけど、20話の学園祭ライブでこれ聴いたら泣く。
  • ピアノソロをバックに唯の歌、ベースが入ってきて…の部分は「私の恋はホッチキス」の間奏に歌をプラスした感じ。Aメロ前のキメは、ふわふわ時間の「じゃかじゃん!」っぽいし、今の放課後ティータイムの集大成として作ったんだろうな。(追記:Aメロバックの梓のカッティングは、ふわふわ時間と同系統のプレイだ。)
  • 追記:大サビ終わりの「歌にこめた」の部分、ドラムにも「思い」がこもってるというか。ほんと細かい。
  • エンディングの繰り返しに、「終わって欲しくない」感を掻き立てられるなあ。

おまけ

U&I」みたいなメジャー(長調)な泣きの曲かつ勢いがある曲がすごい好きで。「U&I」はPERSONZの「Dear Friends」を思い出してしまった。イントロのギターとか、サビの疾走感とか。これも名曲。

*1:かきふらい作詞の「ふわふわ時間」が、CD上でもキャラクター名で作詞がクレジットされている。

*2:アニメ制作陣の補作が入って共同名義=平沢唯とした可能性は残るけれど。