3月12日深夜3時の記者会見までは政府は東電にベントするなと指示→総理発言との整合性如何? | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

3月12日深夜3時の記者会見までは政府は東電にベントするなと指示→総理発言との整合性如何?

秘書です。
今日の「原発対策国民会議」を傍聴しました。この会合で、桜内文城議員が、菅総理は、初動において、3月12日の午前1時半にベントしろと東京電力にいった、何度もいった、と国会でいっているが、3月12日午前3時12分~同32分に行われた枝野官房長官会見では、この会見まではベントを待てと東電に指示していたといっており、矛盾しているといっていました。

菅首相の発言と枝野官房長官の発言は、詳しくは、桜内議員のブログをご覧ください。

http://ameblo.jp/sakurauchi/entry-10894276896.html

→3月12日深夜の官房長官の会見での冒頭発言は、

まず一点は、当事者である東京電力及び経済産業大臣からも発表をいたしておりますが、福島第一原子力発電所について、原子炉格納容器の圧力が高まっている恐れがあることから、原子炉格納容器の健全性を確保するため、 内部の圧力を放出する措置を講ずる必要があるとの判断に至ったの報告を東京電力より受けました。経済産業大臣ともご相談をいたしましたが、安全を確保する上で止むを得ない措置であると考えるものであります。この作業に伴い、原子炉格納容器内の放射能物質が大気に放出される可能性がありますが、事前の評価では、その量は微量と見られており、海側に吹いている風向きも考慮すると、現在とられている、発電所から3km以内の避難、10km以内での屋内待機の措置により、住民の皆様の安全は十分に確保されており、落ち着いて対処いただきたいと思います。
http://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201103/12_a2.html

→そして、その後の質疑応答。

(問)総理が原発を視察されているとき、既に、原発への大気への作業はやっているのですか。

(官房長官)はい。

(問)大気への作業というのは何時ぐらいでしょうか。

(官房長官)これは東京電力が技術的な点を含めて最終的な調整をする話でありますが、これを行う前にしっかりと国民のみなさんにあらかじめご報告しなければならないということを東京電力のほうに要請というよりも指示をいたしまして、それでこの時間に経済産業省及び官邸でご報告をしましたので、そんなに遠くない時間になると思います
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg4477.html

→桜内議員がブログで指摘しているように、なぜ、政府からの正式なベントの命令(原子炉等規制法64条3項に基づく)は3月12日午前6時50分に発出されたのか。

→桜内議員は、この正式指示が、ちょうど菅総理が陸上自衛隊のヘリコプターで福島第一原発に到着する20分程前のタイミングであったことに注目します。(これでは無防備を総理をお迎えするのにベントできませんよねえ)

→桜内議員の仮説は、菅総理が福島第一原発の現場でベントの指示をするというパフォーマンスを演じたかったのではないか。そのためにあの緊迫した状況の中、報道陣まで帯同したのではないか、とのこと。

→少なくとも、深夜の枝野会見までは政府は東電にベントすることを止めていたこと、そして、正式のベント指令は総理が訪問する20分前だったこと、これは確かなようです。