本連載「Apple Geeks」は、Apple製ハードウェア/ソフトウェア、またこれらの中核をなすOS X/iOSに関する解説をあますことなくお贈りする連載です(連載目次はこちら)。
UNIX使い向けをはじめ、Apple関連テクノロジー情報を知りつくしたいユーザーに役立つ情報を提供します。
スティーブ・ジョブズの実家に保管されていた「Apple I」が、オークションに出されています(11月16日現在、クリスティーズのウェブサイト)。一体いくらで落札されるのでしょうか……。
さて、今回は『日本のiTunes Storeで取り扱い開始になった「映画コンテンツ」』について。iTunesだけでなくiPhoneやiPadでも鑑賞でき、iTunesとの間で転送も可能、といった融通の効くサービスとなっています。ここでは、あんなことやこんなことはできるのか? という(主に筆者の)疑問に対し、調べた結果を報告します。
スクリーンショットを撮れる?
iTunes上で再生時にスクリーンショットを撮ろうとしても、アップルがiTunes Storeで扱うコンテンツに施されるDRM「Fairplay」の働きにより、何も撮影することはできない。撮影できるのはiTunesのウィンドウ枠のみで、映像があるべき部分には市松模様が見えるばかりだ。
しかし、購入/レンタルした映画をiOSデバイスへ転送すれば話は別。解像度はデバイスに依存するため、iPhone 3G/3GSは最大480×320、iPhone 4は最大960×640ドットとなるが、ホームボタン+スリープボタンという標準のキーコンビネーションにより、任意のタイミングでスクリーンショットを撮影できる。iPhone側で購入/レンタルした映画についても、この方法で撮影可能だ。
映画をiPhoneへ転送するとどうなる?
Windows/Mac上で購入/レンタルした映画は、対応するデバイスへ「移動」できる。現時点での対応デバイスは、標準解像度の場合iPhone全機種、iPod touch全機種、iPod nano(第3世代以降)、iPod Classic、iPad、そしてApple TVだ。HD映画の場合はiPhone 4、iPod touch(第4世代以降)、iPad、Apple TVとなっている。
停止位置を含めたデータを転送するため、自宅のiTunesで見た続きを通勤途中にiPhoneで、といった使い方が可能になる(「iTunes Store:レンタルムービーに関してよくお問い合わせいただく質問 (FAQ)」参照)。
「移動」の際は、送り手側または受け手側のどちらかはiTunesでなければならず、iPhoneからiPadへといった転送はできないが、異なる”母艦”への移動は可能だ。たとえば、OS XのiTunesでダウンロードした映画をiPhoneへ移動し、そのiPhoneをWindowsマシンへ接続すれば、WindowsのiTunesライブラリーに映画は移動する。ただし、WindowsマシンがiTunes Storeに認証されていることと、移動時にはiTunes Storeへ接続できる通信環境を用意しておくことが条件だ。
(次ページへ続く)
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