サイズ感がユニークなGALAXY Tab

2011年2月3日 06:00
(橋本保)

 今回から「GALAXY Tab」についてご紹介します。最初にGALAXY Tabの概要をおさらいをしておきたいと思います。

 ディスプレイは、TFT方式の7.0インチ(1024×600ドット)。サイズは、高さ190×幅120×厚さ12.1mmで、重さは382g。スーツの上着のポケットや、ジーンズ(ジーンズの原型といわれるLevi'sの501)のお尻のポケットにも入ります。私が履いているのは36インチだからなのかもしれませんが。まぁ、持ち運ぶ際に収める場所として現実的かどうかはさておき、男性の服のポケットにも収まるサイズなのです。

 片手で掴める幅なのも、サイズ的な特徴です。この掴める幅かどうかは、持ち運ぶときに意外と気になります。ご興味のある方は、身の回りのものをいろいろと掴んでみてください。アクティブに持ち運ぶものの多くは、掴める幅であることが多いのではないでしょうか。私は、小さい鞄で出かけるときの持ち物は、掴める幅のものが圧倒的多数派です。たとえば四六判(約127×約188mm)とA5判(148×210mm)の書籍では、持ち運ぶときの気分が違います。A5判になると、横書きな内容の書籍が増えるということもあると思いますが、私はサイズも影響していると思います。

 ここまでサイズのことを書いてきましたが、GALAXY Tabのサイズは、iPadのちょうど半分のサイズなのです。オチはそこかよ! と思われるかもしれませんが、まぁ、この分野がiPadによってブレイクしたことは間違いなく、それに対抗するアプローチとしては、半分のサイズというのはわかりやすくて面白いな、と思っています。そしてGALAXY Tabについて触れる際、最も重要なのがサイズだと、私は思っています。サイズに始まり、サイズに終わる、と言い切っていいほど、このサイズがユニークで、新しいのです。それゆえ、くどくどと書き連ねてしまいました。

片手で掴めるGALAXY TabiPadとの比較

 というのも、スマートフォンが一般化して、とくに“スマートフォン”と呼ばれずに、ただのケータイと呼ばれるようになる過程で、GALAXY Tabくらいまでのサイズ感のものは、ケータイの範疇に組み込まれるようになってくると思っています。実際、サムスンの開発陣は、このサイズがケータイとして通話機能を盛り込む限界サイズと定義して、GALAXY Tabを設計したそうです。逆にいうと、今後は、このサイズを上限とした様々な種類のケータイが登場することを示唆しています。

 いま私の手元にあるスマートフォンを並べてみました。左から、iPhone 4(3.5インチ)、GALAXY S(4.0インチ)、REGZA Phone T-01C(4.0インチ)、DELL Streak(5.0インチ)、GALAPAGOS(シャープ版のEB-W51GJ-R。SH-07Cも同等サイズ。5.5インチ)、GALAXY Tab(7.0インチ)、iPad(9.7インチ)。こうしてみると、スマートフォンと呼ばれる領域に、さまざまなサイズのディスプレイを搭載したものが出ていることを改めておわかりいただけるでしょう。

 GALAXY Tabは、いま私が最もアクティブに使っている機種であり、今後のケータイの進化を考えるうえでも、興味深い発見がいろいろとあります。そんなことを何回かに渡り、ご紹介させていただきます。

 そうそう、昨年末に、『できるポケット+GALAXY Tab』(インプレスジャパン刊)を共著で出しました。ご興味のある方は、こちらもご覧になってみてください。