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人気ゲーム『Threes』、DL数でパクリゲーに抜かれる。異常事態に本家開発者が苦言を呈す。

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始めるとひたすらハマる化け物パズルゲームとして人気のパズルゲーム『Threes!』のパクリ系ゲーム『2048』が登場し、海外のストアで猛威を振るっている。
その勢いは本家をしのぎ、すでに本家のDL数を越えていることだろう。
なにせ、本家は300円の有料アプリで、『2048』は無料の広告付きゲームだからだ。

この異常事態に、『Threes!』の作者は「産みの苦しみを知って欲しい」と、公式サイトにて7ヶ月に及ぶ開発の記録、メールのやりとりなどを公開している。

『Threes!』は3の倍数の数字タイルが置かれた4×4の盤面をスワイプし、隣り合う数字を合体させるパズルゲームだ。
シンプルだが、とてもわかりやすくて面白い。
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シンプルなのでコピーもしやすく、最初のコピーアプリは『Threes!』のリリース後21日で AppStore に登場した。
『2048』はそのなかで最も成功しているアプリである。
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『2048』は、本家の基本ルールとデザインテイストをコピーしつつ改変をくわえており、そこそこできが良い。
それどころか、やや簡単なのでパズルが苦手な人はこちらの方が好きかも知れない。

で、大人気のパズル『Threes!』と同じようなものが無料なら人気がでて当然だ。
実際、登場するやUSの無料総合1位を獲得し、カナダやイギリス、韓国でも順調に総合トップ10に入り、3日以内に1位に達しそうだ。
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▲順位が低いのは日本。モラルが高いのではなく、情報が遅いのでいつもブームが終わった後に人気となる。

今では『Threes!』ではなく、『2048』の類似アプリが大量に出回っている始末だ。
Threes! よりも露骨にぱくられているのは、お互いにすねに傷を持つ身で訴えづらいからだろうか。
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▲探せばもっとある。オリジナル(?)の2048を探すのは困難。

コピーゲームが氾濫しているが、オリジナルの制作は実際とても大変だ。
その苦労を伝えるため、Threes!の公式サイトでは「THREES - A tiny puzzle that grows on you.」として、制作までの7ヶ月間の様子を、スタッフ間のメールまで含めて公開している。
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▲開発中の画面。

開発の様子からは、今の形にたどり着くまでの試行錯誤のつらさ、「数字を動かすだけで本当に楽しいのか?」と悩む姿など、さまざまなことがわかる。
そして、サイトの最後にこう締めくくられている。
Threes!のような小さなゲームを作るときでも、何が良いのかわからず、自分自身を疑うような厳しくて辛い時間があります。
プレイする人は、ゲームを作る過程を知ることはありませんが、それは容易ではないのです。
しかし、コピーゲームやパクリゲームは1週間で作れてしまいます。
パクリアプリが出回ると、オリジナルゲームの開発者に十分な収益が渡らなくなってしまう。
すると、生活が出来ない開発者はゲーム業界を去り、ゲーム好きが面白いゲームを手に入れる可能性が減っていく。

なにがパクリで何がパクリではないのか、それは難しい問題だ。
しかし、「アイデア・オリジナル作品は素晴らしい」という認識が広がり、オリジナルゲームが大事にされる世の中であって欲しいと、ゲームキャストは考えている。

もし、あなたがまだ『Threes!』を知らず、パクリ系をプレイしていたのだったら、ぜひこの機会にオリジナルを試して欲しい。
現在、『Threes!』は33.333333....%オフ(Threesだけに!)で販売中だ。

続きはこちら→『Threes!』と『2048』の間にある問題。早すぎるパクり系の登場がゲームに与える影響。

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アプリリンク:
Threes! (itunes 200円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay 205円)

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Threes! レビュー - 一見普通。だが、始めるとひたすらハマる化け物パズルゲーム。