スマートフォンといえばアップルのiPhoneやグーグルのAndroidが思い浮かぶが、忘れてはならないのがマイクロソフトのWindows Phone(ウインドウズフォン)である。すでに海外では発売されていたが、ついに日本でも8月25日から、Windows Phone7 OSを搭載したKDDIのスマートフォン『Windows Phone IS12T』が発売となった。

はたしてWindows Phoneとはどんなモノなのか。どんな機能がスゴいのか? ということで、発売日直前のタイミングで開催された『Windows Phone IS12Tをいじくり倒すイベント』に赴き、各方面のプロと一般ユーザーの声を拾ってきたぞ!

ITジャーナリスト松村太郎氏の司会のもと、参加したのはTwitterやFacebookの書籍を出版しているソーシャルメディアのプロたちや、Android専門家、クラウドの猛者……など、各方面のトップランナー6人と、20人以上の一般ユーザーたち。みな、食い入るようにIS12Tの画面を見つめ、もの凄い勢いで指を動かし、真剣な表情でいじくり倒している。
 
・新機能People Hubを「嫁が使ったらヤバいことになる」
さまざまな意見が飛び交うなか、共通していたのはソーシャルネットワークに特化しまくった機能「People Hub」への注目である。この機能を一言で表現するならば、ずばり「人とのつながり」だ。

例えば、Eメールでしか連絡の取れない人や、Twitterなら即答してくれる人、いつもFacebookにいる人……など、ソーシャルネットワークの使い道は人それぞれ。「連絡したい」と思った時、そのつどアプリを立ち上げなければならないのが現状である。

しかしPeople Hubの発想は全く逆。TwitterやFacebook、電話帳にメールの連絡先などが自動的に紐付けされ、「連絡したい」と思った時、IS12Tに入っている「その人」の個人データにアクセスするだけでコンタクトをとることが可能。

さらに、その人がTwitterやFacebookなどでどのような動きをしているのかも一発で把握できる。例えばその人が5分前にTwitterで発言していたら、Twitterを見ている可能性が高い。ならば連絡はTwitterで……といった具合だ。

このPeople Hubの機能に対し、クラウドツールの猛者としても有名な村上崇さんは「嫁がPeople Hubで私の動きを完全に把握するようになったら、いつかヤバいことになりそうだ」と、People Hubのスゴさをリアリティのあるコメントで表現。Twitterでは真面目にふるまうが、嫁が見ていないと油断してFacebookで怪しい発言をしたりすると、すぐにバレる。気をつけよう。
 
・「3年前に出て欲しかった」
ほかにも各界の猛者たちからは様々な意見が飛び出した。自動車情報に詳しい森亨氏は、Windows Phone7 OSを「初のソーシャルネイティブなOS」と的確に表現。IT系ライターいしたにまさき氏は「3年前に出て欲しかった」とコメント。

数多くのSNS書籍を出しているITジャーナリスト高橋暁子さんは「マイクロソフト製品としては初めて楽しい商品だと思った」と率直な感想を語り、Android専門家のさいとうまさお氏はソーシャルネットワークに特化したハードとしての印象を述べていた。
 
・iPhoneとAndroidとWindows Phoneでダメなのはどれ?
ほかにも、「本体のデザインがいい」、「直感的にわかるアイコンで操作が楽」、「ブラウザも見やすい」などの意見が出ていたが、過激だったのはライフハックの達人・堀正岳氏が数名の一般ユーザーに対し質問した「iPhoneとAndroidとWindows Phoneのうち2台選ぶとしたら?」という究極の選択。ユーザーの答えは満場一致で「落ちるのはAndroid」であったという。

しかし最も印象的だったのは、多くの来場者から出ていた「想像以上に動きがサクサク」という感想。記者もIS12Tをいじくってみたが、たしかに操作上のモッサリ感は皆無であり、前述の村上氏も「画面がヌルヌルと気持ちよくスクロールしてくれる。ヌルヌルは大事」とコメント。

人と人とのつながりにも、ヌルヌルとした円滑油は重要である。アプリにとらわれない人脈を築いていきたいものだ。

写真:ロケットニュース24
参考商品:Windows Phone IS12T

▼画面はこんな感じだ

▼猛者たちが集まった