「けいおん!」9話をみた。

なぜ梓が軽音部を選んだのか、が放送時に話題になっていたような気がする(例えばid:kkobayashiさんの「けいおん! 第09話における梓の心象風景 - エネルギー吸収と発散」)。で、観なおしてあらためて思った答え。

梓のギターがムスタングだから。以上。

ムスタングを知っている人にはこれで伝わると思うけど、いくらなんでも省略しすぎなので少しだけ。まずは「楽器選びに性格が出る」ことが2話で示されているので、フェンダー・ムスタング - Wikipedia。これを前提に。

そして、左利きのレスポールマニアである原作者かきふらい本人は、左利きの澪と唯のギー太への偏愛ぶりに投影されている。後から登場した梓のギターには、原作者の投影ではない別の意味が持たされているはず。以下、思いついたことを。

  • パワフルなハムバッキング・ピックアップのギブソン系ギター(唯のレスポール)と、シャープなシングルコイル・ピックアップのフェンダー系ギター(梓のムスタング)の組み合わせは王道中の王道。
  • 澪とはキャラクターとして共通点が多いわけだが、澪のジャズベースと梓のムスタングもデザイン的に共通した要素がある。
  • ジャズ研で赤のムスタングというのはおもしろすぎる(普通はない)。
  • つうか、梓のプレイからジャズの影響は全くといっていいほど見えない。入部当初に披露した演奏から判断すれば相当なロック少女だろ、あれは。


つまり、ジャズ研に入ろうと思ったのが何かの間違い。そして、桜高軽音部には、「音」という意味で梓のポジションが空いていた。9話は、「梓がいない状態で既に完成されている外の巧いバンド」と「自分が加入することによって、今よりもっといい音になりそうなバンド」のどちらを選ぶのか?という話でもあったと思う。

梓が加入する前と後でどう変わったのか。おそらく「ふわふわ時間」最初のシングルバージョンと、アルバム「放課後ティータイム」に収録されている「StudioMix」の比較がわかりやすいはず。ドライブ感あふれる唯のギターと、シャープでフリーキーな梓のギターのコントラストがとてもよいんだ。