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福島第1原発、3つの可能性 冷却システムが左右

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東京電力福島第1原子力発電所では外部電源を使う準備が整い、原子炉内の燃料の過熱が懸念される1~3号機で外部電力を使った冷却作業が始まる。原子炉を安全な状態にどう持っていけるか、想定されるシナリオを検証する。

【ケース1】炉心損傷したが危機は回避

外部電源は使えるようになったものの、冷却に使える装置がすぐには100%動かず、現在の応急的な冷却に頼りながら徐々に原子炉を冷やしていく。最もあり得るシナリオだ。

津波などの影響で冷却システムのポンプやモーターなどのすべては順調に動かない可能性が高いためだ。「電気は通じるようになったがまだすぐ使える状況ではなく、予断を許さない」(中野益宏・日本原子力技術協会情報・分析部長)との見方が根強い。

この場合、本来の冷却システムの復旧を目指しながら、消火用のシステムを使ってポンプで海水を断続的に注入するという現在の方法を続けることになる。

このやり方では安全な温度に下がるまで数週間かかるとみられる。水の注入が長期化すると、原子炉内の圧力を下げるため炉内の水蒸気を外に出す必要が生じ、放射性物質が徐々に放出される。注入した水の一部が漏れて現場付近の汚染が広がる懸念も出てくる。

また、現在のように冷却に海水を使い続けると「冷却水の蒸発で塩がたまり、配管をふさいで冷却効果を落としたり弁をつまらせたりする恐れがある」(有冨正憲・東京工業大学原子炉工学研究所長)との懸念もある。

【ケース2】冷却機能が回復し冷温停止

最も好ましいケースは、原子炉を冷却するための本来のシステムが外部電源の開通によってトラブルなく動くこと。そうなれば数日で原子炉を「冷温停止」と呼ばれる安全な状態に持っていくことができる。

福島第1原発の現状
号  機
(地震発生時の状況)
建  屋使用済み
核 燃 料
プ ー ル
圧力容器の燃料棒格納
容器
1号機
(運転中)
×
水素
爆発
不  明×
損傷

維持
2号機
(運転中)

壁に
損傷

やや高め
×
損傷か

損傷か
3号機
(運転中)
×
水素
爆発

過熱か
×
損傷か

維持
4号機
(停止中)
×
一時
火災

過熱か
な し
維持

  (注) 5、6号機は安定した「冷温停止」状態

 利用できる冷却機能には炉心への注水システムと、冷却水を循環させて炉心を冷やすシステムがあるが、まず炉心への注水の実施を目指す。ホウ酸水注入系と制御棒駆動系という、通常は別の目的で備えた仕組みを使い、海水や水を注入する。

これらによって応急的に原子炉を冷やした後、水を循環させて原子炉を冷やすシステムを動かすことになる。

だが、故障部品などがあればこうしたシナリオは狂ってしまう。

【ケース3】容器破損で放射性物質放出

最も懸念されるのは燃料棒が完全に溶けて、圧力容器や格納容器を破損させてしまうこと。大量の放射性物質を含む燃料が外部に出てしまう。高温の燃料が付近の水と反応して水蒸気爆発が起きることも心配される。

燃料棒の温度上昇と応急措置的な冷却のバランスが崩れて、燃料棒が過熱する可能性は捨てきれない。だが出光一哉・九州大学教授は「これまでの冷却で燃料棒の溶解を抑え込んできた。これ以上過酷な事故に進展する可能性は低いだろう」とみている。

ただ、たとえ1つの原子炉で事態が悪化するだけでも、そこで放射線量が急増すれば他の炉の復旧作業が困難となり作業員が退避を迫られる。すべての原子炉や使用済み燃料プールの注水作業ができなくなり、手がつけられない状態になる。

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