南アフリカランド 2000年からの値動きから感じたこと
2000年くらいからの南アフリカランドの値動きを見ていて気付いたことがあります。ここ20年間の流れで行くと2018年は下落期に入る可能性があるかもしれません。その内容と対策についてまとめました。
下降期にマイナススワップポイントを負担せずに済む方法
これは、USDZARの月足チャートです。このチャートが上昇するということは、「米ドルが上昇して南アフリカランドが下げている」ことを意味しています。なので、チャートが長期でみると右肩上がりということは、南アフリカランドが長期的には下落し続けているということを意味しています。
私達に馴染みの深い南アフリカランド円とは逆の見方になるのでちょっと混乱するかもしれませんが、今回の記事は「南アフリカランド下落対策として有効な一手」になると思いますので、最後までお付き合いくださいませ。
この月足チャートの縦線が1年ごとの区分を意味しています。
一番左がちょっと切れているのですが、ここ約20年の間に急激な上昇(南アフリカランドの暴落期)と急激な下落(南アフリカランドの暴騰期)を3回くらい経験していることが確認できます。
更に見て頂きたいのが、急激な下落(南アフリカランドの暴騰期)の後の期間です。天井をつけから底値(南アフリカランド上昇期の終了)までは大体2〜3年なのです。
直近の値動きをみると、2015年末に天井(南アフリカランド暴落の終了)となってから現在2年と3ヶ月が経過しています。
南アフリカランドは、ここ数年強い値動きを示してきました。私はたまに売っているのですが、いつもだったら下げると思ってしかけてもそのまま上昇して損きりとなる売買も何度か経験しています。
月足チャートでみると、そういう強い時期が終わりつつあるかもしれないという見方もできます。
とはいうものの、南アフリカランドを売るとなるとマイナススワップポイント負担がが半端なく大きいんですよね。このチャートで使っているサクソバンク証券口座でもUSDZAR買い1万通貨で1日−206.07円というマイナススワップポイントが発生する状況です。
「下げる流れが確実になってもUSDZAR買い(南アフリカランド円売り)は難しい」
高金利通貨を売り仕掛けするときの大きな障害です。
でも、利益は固定されるけど南アフリカランド下げ期にマイナススワップポイントを気にせずに勝負していく方法があります。
それは、FXオプションで「USDZARプット・オプション売り」を使うことです。
USDZARプット・オプション買いは、USDZARが下げた(南アフリカランドが上げた)時に利益がでます。
そのUSDZARプット・オプションを売ることで「USDZAR上げ(南アフリカランド下げ)期には利益となる」ポジションとなります。
本日現在でどれくらいの利益になるのかは、実際のレートをみればわかります。
USDZAR FXオプションレート
USDZAR現在値は、右上の12.0250です。この値に近い12.0000のプット・オプション期日8月10日で売ると0.26165のプレミアム代金を受け取れる状況です。
計算通貨はZAR(南アフリカランド)です。現在の南アフリカランド円レートは、1ランド=8.80円です。
受け取れるプレミアム代金:10万通貨で円換算、0.26165×10万通貨×8.80円=230,252円
この受取額は、USDZARが期日に12.0000以上(今よりも南アフリカランドが下落)であれば満額受け取りになります。尚、南アフリカランドが大きく下落しても受取額が増えることはありません。
逆に、USDZARが下落(南アフリカランドが上昇)するようであれば、FXでUSDZAR1.20000−0.26165)の10万通貨の買いポジションを保有しているのと同じだけのリスクを負います。
この辺のリスクとリターンの仕組みを受け入れられるのであれば、南アフリカランド売りの仕掛けをFXオプションを使って行うのも面白いかもしれません。
FXオプションで南アフリカランド円の取扱いがあればもっとわかりやすいんですけどね。現状はUSDZARしかないので、やむを得ないところです。