米IBMは米国時間2011年3月22日、不動産管理ソフトウエアベンダーの米TRIRIGAを買収することで両社が最終合意に達したと発表した。これにより、環境に配慮したビル管理の概念「スマータービルディング」の推進を図るとしている。買収金額などの詳細な条件については明らかにしていない。

 TRIRIGAはネバダ州ラスベガスに本拠を置く非公開企業で、従業員は200人以上。同社のソフトウエアは、不動産による資産運用の意思決定と環境に対する影響の査定を支援する。Fortune 100企業の30社以上と米連邦行政部の7省を含む200以上の企業および組織が同社製品を利用しているという。

 IBMによると、現在、不動産を所有する企業の多くは、インフラ整備、リース管理、公共料金管理、専有面積の検討などを最適化するために複数のベンダーから技術を導入している。各部門で異なるソフトウエアを使用し、全社的な情報共有が非常に困難になっている。IBMはTRIRIGAを買収することにより、あらゆる業界における設備および不動産管理のニーズに対応した包括的なソリューションを提供できるとしている。

 IBMは、TRIRIGAの技術をシステム管理ツール事業IBM Tivoli Softwareやグローバルサービス事業Global Business Servicesに統合する予定。買収手続きの完了は、2011年第2四半期を見込んでいる。

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