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三橋貴明の新刊、続々登場!

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チャンネルAJER更新しました。

『繰り返す歴史(後編)③』三橋貴明 AJER2011.10.11(1)
繰り返す歴史(後編)④』三橋貴明 AJER2011.10.11(2)

今週は、前回同様に「繰り返えす歴史」についてお話し致します。またまた大好評を期待いたします。

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10月31日(月)18:30から、赤坂シュビア・シーブルーで「『2012年』(徳間書店)出版記念パーティ」 を開催致します。(本イベントは後援会員、支援団体、及びその関係者の皆様限定です)
ゲストは、参議院議員の西田昌司先生、元航空幕僚長の田母神敏雄先生、京都大学の中野剛志准教授、経済評論家の上念司氏、国際大学名誉教授の宍戸駿太郎先生、株式会社キャリア・コンサルティング代表取締役社長の室舘勲氏になります。

申込は⇒こちらhttps://mitsuhashi-takaaki.jp/forms/party.php  からお願い致します。

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11月10日【平成23年度 名城大学都市情報学部 公開講座 第二回「東日本大震災を考える」 】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_35.html#Nov10Meijo

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 最近、個人的にウケたニコ動のやり取り。(『繰り返す歴史(後編)④』三橋貴明 AJER2011.10.11(2)」より) 高橋是清に関連し、
「賢者ってどんな時代でも存在するんだな」
「愚者がどの時代にもいるのと同じだ」
 まあ、そりゃあそうですな。


 本日は、こちら。12日、アメリカ議会が米韓FTAについて可決しました。


米韓FTA、韓国野党は反発
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/111013/fnc11101322410023-n1.htm
13日、ソウル市内ですわりこみ米とのFTAに反対する市民ら(AP)
 【ソウル=加藤達也】米韓自由貿易協定(FTA)の米国での批准が確実となったことを受け、韓国の政府・与党は今月中の国会承認を目指す。しかし、米韓FTAで生活基盤を奪われかねない農業関係者を中心に反発の声は根強く、民主党など野党は米国との再交渉を要求。与党側は強行採決も辞さない構えだ。
 「海外からの投資が増え、雇用創出につながる」
 李明博大統領は12日、米ワシントンで米国での議会承認を前にFTAによる効果を強調した。一方、野党民主党の孫鶴圭代表は「米韓FTAの発効で社会の二極化は深まる恐れがある」と徹底批判した。(後略)』


 産経新聞は恐らく故意に米韓FTAの問題について、例により「農業問題」として矮小化しようとしていますが、韓国国民が怒っているのは恐らくそっち(農業問題)ではありません。
 米韓FTAは、特にサービス・投資の分野を中心として、恐ろしいほどの「不平等条約」になっているのです。


FTA政策に見る日韓の温度差 「同盟」強化のために毒素条項を飲むのか?
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20101213/217516/?P=3
(前略)ネットで討論が繰り広げられている「毒素条項」に関してまとめると、以下のようになる。
(1)サービス市場開放のNegative list:サービス市場を全面的に開放する。例外的に禁止する品目だけを明記する。
(2)Ratchet条項:一度規制を緩和するとどんなことがあっても元に戻せない、狂牛病が発生しても牛肉の輸入を中断できない。
(3)Future most-favored-nation treatment:未来最恵国待遇:今後、韓国が他の国とFTAを締結した場合、その条件が米国に対する条件よりも有利な場合は、米にも同じ条件を適用する。
(4)Snap-back:自動車分野で韓国が協定に違反した場合、または米国製自動車の販売・流通に深刻な影響を及ぼすと米企業が判断した場合、米の自動車輸入関税2.5%撤廃を無効にする。
(5)ISD:Investor-State Dispute Settlement。韓国に投資した企業が、韓国の政策によって損害を被った場合、世界銀行傘下の国際投資紛争仲裁センターに提訴できる。韓国で裁判は行わない。韓国にだけ適用。
(6)Non-Violation Complaint:米国企業が期待した利益を得られなかった場合、韓国がFTAに違反していなくても、米国政府が米国企業の代わりに、国際機関に対して韓国を提訴できる。例えば米の民間医療保険会社が「韓国の公共制度である国民医療保険のせいで営業がうまくいかない」として、米国政府に対し韓国を提訴するよう求める可能性がある。韓米FTAに反対する人たちはこれが乱用されるのではないかと恐れている。
(7)韓国政府が規制の必要性を立証できない場合は、市場開放のための追加措置を取る必要が生じる。
(8)米企業・米国人に対しては、韓国の法律より韓米FTAを優先適用
 例えば牛肉の場合、韓国では食用にできない部位を、米国法は加工用食肉として認めている。FTAが優先されると、そういった部位も輸入しなければならなくなる。また韓国法は、公共企業や放送局といった基幹となる企業において、外国人の持分を制限している。FTAが優先されると、韓国の全企業が外国人持分制限を撤廃する必要がある。外国人または外国企業の持分制限率は事業分野ごとに異なる。
(9)知的財産権を米が直接規制
 例えば米国企業が、韓国のWEBサイトを閉鎖することができるようになる。韓国では現在、非営利目的で映画のレビューを書くためであれば、映画シーンのキャプチャー画像を1~2枚載せても、誰も文句を言わない。しかし、米国から見るとこれは著作権違反。このため、その掲示物い対して訴訟が始まれば、サイト閉鎖に追い込まれることが十分ありえる。非営利目的のBlogやSNSであっても、転載などで訴訟が多発する可能性あり。
(10)公企業の民営化
 ほかにも、いろいろな毒素条項がある。 (後略)』


 趙 章恩氏が昨年12月に日経BOで披露した上記の「毒素条項」のうち、どこまでが今回の米韓FTAに残っているのかは、今後、調査を進めていきたいと思いますが、恐らくかなり残っているのではないかと。理由は、報道機関が全く上記の「サービス」「投資」関連の条項について報道しないためです。アメリカ側からしてみれば、「いつの間にか入っていた」がベストなわけです。


 上記の各種の条項がなぜ「毒素条項」と韓国のネットで呼ばれているかといえば、最大の理由は「片務的」であるためだと思います。すなわち、
「韓国は義務を負うが、アメリカは負わない」
「韓国は米韓FTA優先だが、アメリカは国内法優先」
 など、ある種の不平等条約になっているのです(ある種と言うか、そのまんまですが)。


 特に凄いと思ったのは、投資関連ですね。(5)(6)は本ブログでも何回か取り上げたISD問題です。すなわち、韓国政府が「自国国民のために規制変更」をした結果、韓国に投資したアメリカ企業が損害を被ったとき、アメリカ側は国際投資紛争仲裁センターに訴えることができるわけです。

 国際投資紛争仲裁センターは「韓国国民の福祉」などに基づいて判断するわけではなく、単に韓国政府の規制変更が「米韓FTAの規約」に違反していないかどうかチェックするだけです。結果、自国民の福祉を考えて政策を変更した韓国政府は、敗北を重ねることになるでしょう。(実際、NAFTAでカナダ政府がこれをやられているわけです)


 このISD条項は、率直に言って主権侵害だと思います。


 また、(8)も凄いですね。韓国は今後、国内法より米韓FTAを優先適用しなければならなくなるのです。(アメリカはアメリカ法優先)
 これは一種の治外法権と考えて良いと思います。


 そして、きました。
「また韓国法は、公共企業や放送局といった基幹となる企業において、外国人の持分を制限している。FTAが優先されると、韓国の全企業が外国人持分制限を撤廃する必要がある。」


 はい、日本のテレビ局の皆さん見ていますか~?


 昨日のわたくしが書いた「TPPに入ると、日本は放送法の例外規定を設ける必要がある可能性がある」は、別に勘で書いているわけではないんですよ。アメリカ側がこれを望んでいるのが明らかだから、書いただけなんです。


 実際、韓国は現在「米韓FTAに合わせて」自国の法律を改正していっています(何と、25もの関連法案を改正しなければならないのです)。
 自国の法律を変えるとは、社会システムを変革することそのままです。李大統領はアメリカとの貿易拡大のために、自国の「国の形」を変えても構わないと考えているようですがが、韓国の輸出依存度は人口の割に極端に高いため、仕方がないのかも知れません。とはいえ、どう贔屓目に見ても「アメリカに有利、韓国に不利」な米韓FTAは、来年の総選挙や大統領選挙における野党側からの攻撃対象にならざるを得ないでしょう。


 いずれにせよ、今後の韓国国民にとっては、米韓FTAが国内法の上に位置することになるわけです。すなわち、FTAの憲法化です


 何と言いますか、韓国に対するアメリカのやり方を見ていると、黒船後の日本との不平等条約締結時とほとんどメンタリティが変わっていないことが分かります。何しろ、主権侵害、治外法権、関税(非関税障壁含む)撤廃、不平等条約と、やっていることがそのままなのですから。


 とはいえ、前回(黒船来航時)とは、アメリカには一つ大きく違っている点があります。
 明日に続く。


「毒素条項」の数々に唖然としてしまった方は、

このリンクをクリックを。
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