水道水の摂取制限「3日分の平均値を基準に」 厚労省
放射性物質への対応 自治体に要請
厚生労働省は4日、水道水から放射性物質を検出した場合、直近3日分の検査結果の平均値を基準として摂取制限を要請することを発表した。これまで1回の検査結果で判断していたが、天候などで変動があるため平均値を指標とすることにした。摂取制限の解除についても3日分の平均値としたが、検査結果が3回連続で減少した場合とした。
水道水の摂取制限は水道事業を実施する自治体の判断だが、厚労省が食品衛生法に基づく暫定規制値(放射性ヨウ素で1キログラム当たり300ベクレル)を指標として、上回った場合に自治体に要請している。同100ベクレルを超えた場合、乳児に限って摂取制限を求めている。
これまで同省は1回の検査結果で要請していた。だが一部自治体では解除した後に天候などの影響で規制値を上回り、再び摂取制限を求めるなど混乱も起きていた。自治体からは「摂取制限や解除する目安を国が示してほしい」と求めていた。
検査する水道水の採取場所は蛇口の水か浄水場の水として、検査頻度は1週間に1回以上をめどとした。1回の検査で著しく指標を上回った場合は摂取制限の対象とする。指標値を超えるか、指標値に近い場合は原則として毎日測定する。水源が河川であるなど、降雨の影響を受ける浄水場などでは降雨の際は検査頻度を高めることも求めた。