スチールのカメラマン(つまり静止画専門)が
デジタル一眼で撮った映像をみせてもらいました。
いちおう「作品」という形になっています。
映像はさすがにきれい。
撮るのもさすがに上手い。

けれど、なんか違和感があるのです。

安心して観ていられないし
映像を楽しめない。

何でかな、と考えて
カメラが被写体を追いかけすぎてるから、だと気づきました。

普段、写真を撮っているカメラマンは
人物を前にすると、バッチリの構図で収めようとします。
相手が動くと、一緒に動く。
その癖が、映像を撮るときにも、出てしまってるんですね。

映像で切り取るものは、時間と空間。 
一方、写真で切り取るものは、瞬間。
同じカメラを使っていても、世界の捕らえ方が全く違う。

だから、すぐれたカメラマンが素晴らしい映画を撮るとは限らないし
映画監督や撮影監督が、いい写真を撮れるわけでもないんだな。

もちろん例外もいるけれど。
これはタルコフスキーが撮ったポラロイドの写真集。
Instant Light: Tarkovsky Polaroids/著者不明
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ポラロイドってデジカメより、映画っぽい感じがするわ。