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米、仏、英など海外21か国で翻訳

ドラゴンボールは、勇敢な悟空を主人公に1984年から1995年まで11年間「週刊少年ジャンプ」に連載された。映画化が決まった2002年の時点で、コミックス(全42巻)は合計1億2600万部をセールスした。日本で1位の売り上げ記録も持っていた。

米国、フランス、イギリスなど海外21か国で翻訳出版され、36か国でテレビ版が放送された。これまでにも何度か実写映画権の争奪戦が繰り広げられてきたが、実現までには至らなかった。

フォックス(ディズニー)が鳥山氏の代理人・集英社と交渉

20世紀フォックスは2001年12月からこの日まで4か月半、集英社が代理人を務める鳥山氏と秘密裏に交渉した。権利獲得の金額に関しては「明かせないが最高額だ」とした。約1000万ドル(12億8000万円)は下らないと推定された。

製作費は1億ドルと超破格だった。20世紀フォックスでは「『スター・ウォーズ』に続くフランチャイズ(シリーズ化)にする」と鼻息は荒かった。

米国アニメ専門チャンネルで高視聴率

パワーを持つ勇者たちが軍団から地球を守る長編の大作は米国でもアニメ専門チャンネルで放送された。高視聴率を稼いだ。

監督にはスピルバーグやルーカスらビッグネームら約20人が候補に挙がった。配役はオーディションで決定した。また撮影が難しい背景画などは「2000シーンぐらいはCGを駆使した特撮になるだろう」と予想された。

鳥山明氏はスター・ウォーズのファン

鳥山明氏は、20世紀フォックス(現ディズニー)製作「スター・ウォーズ」のファンだったという。映画化に「ぜひ私の想像力をはるかに超えた新次元の『ドラゴンボール』でたくさんの人々を楽しませて下さい」と期待するコメントを出した。

マリオなどのゲームに続く

日本の人気アニメの実写版がハリウッドで映画化されるのは初めてのことだった。

日本のコンテンツが実写版で海外で映画化されたものではボブ・ホンキンス主演「スーパーマリオ」(1993年)、ジャン・クロード・バンダム主演「ストリートファイター」(1994年)が有名だった。いずれも大ヒットした人気ゲームが原作になった。

「GODZILLA/ゴジラ」(1998年)もある。NYを舞台に新種ゴジラとしてリメークしたモンスター・ムービーでマシュー・ブロデリック、ジャン・レノらが出演して話題を呼んだ。

関連動画

ドラゴンボール実写版の予告編