私はこのたび、 NYに立つ前、 弁護士に呼ばれました。


そして、 私自身が、 法廷に、 出廷する予定であった裁判所の方から、


「その必要がない」 と言われたとのこと。


つまり、 私の戦っている件が〝敗訴〟になる 


ということを 示唆されたのでした。


判決は 5月12日(木)に 言い渡されるのです。






実は、 私は 東京地方裁判所 民事第2部において、


渋谷税務署を相手に、 所得税の更正処分の取り消しを求め、 戦い、


訴訟を起こしておりました。







私は、 スカルノの亡き後、 誰も頼らず、 誰の助けもかりず、


独りで一生懸命、 今まで働き 生きて参りました。


一時は、 「スハルト政権下」 のインドネシアに戻り、


10数年間、 フランスのエンジニアリング会社 Technip社、


米英の Foster Wheeler社、 フランスの Fourgerolle社、


スペインの Dragados社、 イタリアの E.N.I国営会社、


Nuova Pignone 重工業会社など、


主に パワープラントの仕事に没頭しておりました。


スカルノ未亡人としての体面を保ちながら、 パリでの生活、 そして


スハルト政権下で働くことは、 プライドをのみ、 語り尽くせぬ大変な


ことでした。 私の設立した会社では、 朝は 誰よりも早くオフィスへ行き、


夜は、 10時頃まで、 誰もいなくなったオフィスビルに


一人残って 仕事をしておりました。


19才から日本を離れ 40年間外国で過ごしていた私は、 


日本の法律なぞ、 知りようも ありませんでした。


このことが、 私の人生に こんなにも 暗い影を落とすとは、 


想像もつきませんでした。





縁があって、 10年前 私は 日本で還暦を迎えることができ、


愛する母と弟のお墓のある、 この日本の地で 安らぎを得たいと


思うようになり、 40年間の 外国生活に終止符を打ちました。




日本の地に足をつけ、 余生を過ごしたいと思ったのです。 


そして いずれかは 母と弟のお墓に一緒に入ることができれば・・・と。




ですが、 スカルノ大統領は、 遺言に、 


「私の亡き後、 デヴィが死ねば、 私と同じ墓に 彼女を埋めよ。


私の望みは、 永遠に愛する彼女と 共にあることである。」


と遺してくださいましたが、 スカルノ大統領は、 「独立宣言者」であり 


インドネシアの初代大統領、 国家の「英雄」です。 


「私一人」と そんなわけにはまいりません。 故に 私の毛髪位は、


スカルノ大統領のお墓の中に 入れていただいてもよいですが、


私の意向としては、 私の遺骨は、 母と弟と一緒にと


思っておりました。


日本に平穏を求め、 最後は日本人として過ごして生きたい、と


私は思っていました。 インドネシアに命を掛けた私でしたが・・・





日本の国籍に戻って、 人の薦めもあり 日本の政治に関与してみたい、


それには、 インドネシアの国籍から日本の国籍に


戻らなければなりません。


私は簡単に 自分の元の戸籍を復活できるものと 思っていました。


ところが、 インドネシアに嫁ぎ、 日本国籍を離脱した私は、


普通の外国人が 日本人に帰化するのと、


全く同じ 大変面倒な手続きを とらなければならず、


積み重ねたら20cm程の書類を 集め、 提出しなければなりませんでした。


そこまでして・・・  という思いと、 インドネシアを〝裏切るような〟勇気


もなく、 そのままにしておりました。




私の日本での仕事と生活が忙しくなり 荷物も増え、 


ホテル住まいから、 御殿山の借家に移って 二年位たったある日、


エジプト・ロケの最中、 突然、 ショックに 突き落とされました。


品川税務署から、 〝億以上〟の 膨大な税金をかけられ、

私の全く知らぬ間に、 週刊誌に掲載されたのです。





つまり私は、 「外務省」と「法務省」においては 


公用パスポートを所有する 「VISA」で日本に滞在している


〝非居住者〟でしたが、 財務省(税務署)においては、


〝居住者〟扱いになるということで


日本においての収入に対し、 数年分 ドンと 税金がかかってきました。





外国人の〝非居住者〟の場合、 私の日本で得た収入の源泉徴収は、


日本人は1割のところ、 自動的に2割を 支払うことでありました。

19才で日本を離れた後、 日本で 「申告せよ」と 言われたことはなく、


2割を払い続けて参りました。 


それを、 税務署から それは「見解の相違」 であると言われました。 


びっくりしましたが、 私は日本で得た収入に対し、 


税金を支払うのは当然であり、 誇りをもって多額の税金を支払いました。


その時払った 私の都民税は、 1,500万円でした。 




私が憤慨したのは、 私が会長を務める イブラ音楽財団の


ことについてでした。




イブラ音楽財団のことにつきましては、


4月1日の私のブログ、


「イブラ財団のために、 明後日ニューヨークへたちます」に


詳しく書いてございますので、 ご覧下さいませ。





それは、 イブラ・グラン・プライツに入賞した アーティスト17人に、


東京・初台の オペラシティのタケミツ・メモリアルホールにて、


コンサートを開催したときのことでした。




彼ら達17名の旅費、 日本での滞在費、 会場費(定員1,632席)、 


楽器の運搬費等々・・・・


全て私が、 個人で、 2年間、 続けてサポート致しました。


2001年4月10日 第10回目の、 2002年3月25日 第11回目と。


そのコンサートにかかる費用は、 1回につき1,700万円位でした。



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その時、 税務署員が、 私に、


「チケットは 売りましたか?」と 訊ねました。


私は、 正直に言いました。


「無名の人のコンサートに、 誰がチケットを買って下さるのでしょうか?」


アーティストにとって、 劇場が一杯、つまり 万雷の拍手を受けることが、


何よりの 幸せなのですから。


世界に埋もれている 才能を見出し、 世界に紹介し、 


育成をするのが 私達、 イブラ財団のモットーでした。 


「私のような 人間がしなくて 誰が 日本でするのですか?」


それに対し、 税務署員はこう言いました。


「それは あなたの趣味であり、 道楽に過ぎません」と。


そして、 これは 100%贈与税に相当すると言ってきたのです。


パバロッティでしたら、 1人で10万円のチケットが売れることでしょう。


しかし、 イブラ・グランド・プライツは、 


全員無名のアーティストばかり。 


いったい、 誰が チケットを買ってくれるのでしょうか?


もし 私が日本の「法律」を知っていたら、 


「チケットは売れず、 赤字は・・・しかじかです」、 


と申告すれば何でもなく、 良かったのです。


つまり、 日本で自己負担でする「慈善」は 〝道楽〟とみなされ、 


税金が100%かかる。


これが アメリカだったら 100% 税金が控除になります。


悪徳会社 / プロデューサーは、 


これを「慈善」という看板を掲げても、 掲げなくても


営業・コマーシャルとして、 チケットが 売れても 売れなくても、 


会社の赤字として 計上すればよいのです。 営利目的でして、


それを 何回も 何年間も し続けてもよく、 赤字続きとして 


税金を払わなくてよいのが、 日本です。




私が 「日本の法律」 を知らなかったばかりに、


善意が、 このように不条理・不公平に扱われ、


良いことをしたのに 罰せられるがごとく、 


税金を課せられ払わせられる。   しかも2年分(2回)です。




おかげで私は、 タケミツ・メモリアルホールで、 毎年コンサートを


開催するという約束を、 残念ながら出来なくなりました。





しかもその上、 品川の税務署員に 騙されてしまいました。


「申告漏れをした人は、 品川税務署の壁に名前が貼りだされます。


そうなると 更にマスコミに騒がれ、 知ることになりますよ。


だから僕達が、 申告書を作っておくのは どうでしょうか?」


びっくりした私は、 「それは困ります」ということで、


「是非 作ってください」とお願いをしました。


ところが、 それは真っ赤な嘘でした。


私が自ら、 修正申告書を提出しない、 


つまり、 彼らが作成するということは、


『決定更正』にあたる事だったのです。


申告漏れの『修正申告』と、 『決定更正』には、 


大きな相違がございました。


悪質なのは どちらでしょう!


この税務署員は、 後に日本橋税務署に栄転したと ききました。




私は 多額の税金を 毎年払うことが出来る位、


日本で成功できたら、 どんなに誇りに思うことでしょう。




私は非居住者でしたのに、 〝居住者〟としての税金を押しつけられ、


つまり 参政権の無い外国人、 しかし 日本人同様の税金をかけられ、 


しかも数年間分を払わされたため、  これを機に NY、TKYを


往復することを止め、 正式に日本の〝居住者〟となることを


決意致しました。





そして 38年間住んでいた思い出の


パリのアパルトマンを売却し、 東京を拠点として


私の残りの人生を過ごすことにしました。


余生を愉しみながら いただいた「生」を還元しながら


暮らすことをし、 東京に居を移す大決心をし、 


娘の反対を押し切って、 パリのアパルトマンを売却し、 


日本の家の購入額の一部に 当てました。 





私のアパルトマンは、 今は世界一のアヴェニュー・モンテーニュとなり、


プラザアテネの真前に位置し、


隣には、 クリスチャンディオール、 シャネル、 ルイ・ヴィトン等、


無いブランドはない位、 華やかな場所にありました。




   娘カリナの始めてのクリスマス、 パリの自宅にて 1967年


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              お正月、 パリの自宅にて。


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        私の肖像画のあるお部屋 パリの自宅にて。

     左、ビダル・クワドラス画、右クローディオ・ブラボ画。

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インドネシアの政変後の1967年、 夫スカルノ大統領は幽閉、 


私はパリへ生後6ヶ月の娘カリナを連れて 命からがら亡命してきました。 


27才の時でした。


その翌年の68年2月 ジャカルタの元フランスのジレー大使閣下の紹介で、


ご家族のアパルトマンを購入しました。


当時、 政変直後のこと、 暗殺されるか、 何が起こるかわからないため、


自分の名前も出せず、 エドモン・ド・ロスチャイルド男爵紹介の、


スイスの弁護士の取り計らいで、 パナマ会社の名義で購入しました。


当然、 このパナマの会社は、 ペーパーカンパニー。 


実務0(ゼロ)。 ビジネス・アクティビティ0(ゼロ)の、 


名義だけの会社でした。


銀行口座も持たず、 38年間、 私は このアパルトマンの管理費、 税金


その他を 私の当時の東京銀行(現在の三菱東京UFJ)パリ支店より、 


支払ってきました。


そして 私は今の東京渋谷、 松涛神山に 拠点を移したのでした。


〝オフィス デヴィ スカルノ〟を構え、 NPO アースエイド・ソサエティも


設立し、 日本での誇れる第一歩を 歩みだしたのでした。




ところが、 3年後のある日。


渋谷税務署から「このパリからの送金は何ですか?」と訊かれたので、


すでにフランスでアパルトマンの 売却代金の税金を 支払い済みの私は、 


堂々と、 そして またバカ正直に、 


「これは パリの不動産を売却したお金です」と、 答えました。 


私は、 売却と同時にフランスにおいて、


会社名義の場合の 33.5%の税金を支払っており、


プラス、 フランス政府の出先機関、


不動産社のエージェント・フィー、 弁護士等々、


合計で、 売却代金の 4割近くを支払い、 


その残りの 6割近くを 日本に送っていたのでした。

しかし、 ここで、 パリの私のアパルトマンの 全送金額は


パナマの会社の法人名義であり、 不動産売却に対しては、 


「配当」となり、 税金がかかるということを 通告されました。






フランスの私の弁護士は、 「不動産」においては、


二重に税金をかけられないことは、 日・仏間のみならず、

国際法で決まっていると主張したが、


日本の税務署は、 それを無視。


私が「日本の税法」を知っていたら、 処置を誤ることなく


自分の口座に振り込むようなことは しませんでした。




しかし私は、 自分のお金で購入し、 


自分のお金で38年間、 「管理費と税金」を払い続けてきたため、


そして 又、 〝居住者ミーティング〟の際も、


スカルノ夫人と呼ばれ(会社名義で呼ばれることもなく)、


売却時も、 会社名義の口座も無いため、 


私の個人口座に 振込みをされたため、


残金を、 日本の私の自分の口座に振り込むことに、 


何の不思議さも 持ちませんでした。





〝自分の口座に送金振込することは、 間違いだ〟と知っていたら、


しませんでした。 只、 それだけのこと。


日本の税法を知っていたら とるべき処置は、 いくらでもあるのだった。


しかも、 家を購入してから3年後、 


私は これまた〝知らなかった〟というだけで、 


多額の税金を 支払わなくては ならなくなったのである。




私は イチローでもありませんし、 石川遼君でもなく、 ましてや


ソフトバンクの孫正義社長や、 ユニクロ社長の柳井正氏でもありません。


かかってきた税金すべて、 払わなければ 利息が年間14.5%かかります。 


再び 私に、 億に近い税金が、 都民税も又、 前回と同様に、


1,500万円かかってきました。



外国からの送金は、 もう怖くて とても考えられません。




普通、 私のように外国から送金し、 投資をし、 日本に会社をつくり、 


日本で雇用をした場合 その国は感謝すればこそ 


その国に入った投資額に対して 税金をかけません。


日本の場合、 良いことをすると、 罰せられるのです。


そんんな税法の国は、 世界にございません。




私はこれまで、 税金を誤魔化そうとしたことは、 一切ありません。


逆に 沢山の税金を払えることは、〝誉れ〟と信じてきました。


なぜ、 40年間外国に住み、 外国での資産を処分したことに対し、


追剥にあうように 税金をかけられねばならないのでしょうか。





乳飲み子を抱えて、 一生、 戦場の一戦士として、 


生き、 戦い抜いてきた私が、


38年間住んでいた愛着こもり、 想い出がいっぱいつまった


家を売って、 残ったお金が たったの 2%。


そんなことが ありえましょうか。


私が、 会社の実質的なオーナーでしたが、


社長は、 私の娘カリナでした。


私は娘の反対を押し切り、 パリの不動産を売却しました。


100% カリナへ引き継がれるはずの遺産が、


ゼロとなってしまったのです。


こんなに 悲しいことは ありません。


日本の税務署は あまりに 〝非情〟です!





こんな不条理・不公平なことを、 私に強いる日本に住んでいられない


と思いました。 外国からの送金は、 恐ろしくて 何ももう出来ません。


私は、 銀行に借り入れをして、 この無謀な税金を払いました。


今や、 私は日本において、 銀行に返金するためだけに、


働くのみなのです。


そして、 私が 裁判にいくまでに受けた、 


渋谷税務署からの 3年間にわたる 精神的苦痛と悪夢は、


一生拭い去ることは出来ない程の、 心に痛みを負いました。



私は余生を、 恵まれないアーティストと 動物愛護に費やそうと


思っておりましたが、 この日本では とても無理と 断念せざるを


得ませんでした。 


犬猫の殺処分を救う シェルター建設の夢が はかなく 消えました。


私の心は、 本当に傷つきました。


自分で一生懸命に働いて 得た 自分のお金を 


自由に使うことも 出来ないのです。





日本政府や 高官の税金の無駄使い。


良いことをして、 罰せられる日本。 良い人は日本に居られない。


こんなようでは、 良い人は皆、 日本から逃げ出してしまいます。




日本の法律に対して、 知識がなかったといことだけで、


追剥に合うような目に、 何故 私が合わされなければならないのか。


日本には 何億も 税金を払うためだけに 帰ってきたみたい。




前原氏は 25万円、 外国人から献金を受け 辞職しましたが、


日本の法律や、 規則をつくる ロウ・メーカーである 政治家。


なぜ菅首相は、 106万円を 外国人からの献金を受けたことが発覚し、


それを返金するだけで、 罪逃れ。 


まだ「首相」となっていられるのですか?!



それでは、 私は 日本にパリから送った私のお金を、 処置の仕方が


間違っていたからと言って、 し直すことは 出来ないのですか?


パリの私の口座に戻せばよいのではないですか?


やり直しは きかないのですか?



私はこれまでに、 自分のお金を、


NYの国連環境計画に10万ドル(当時のレート1,100万円)


長野で開催された スペシャルオリンピックスに100万円


熊本 慈恵医大「こうのとりのゆりかご」に、30万円、


あいアイに、 27万円、


ミュージック・シュアリングに、 20万円、



そして NPOアースエイド・ソサエティから  これまでに、


日本赤十字社に、 1,675万円、


難民を助ける会に、 2,575万円、


マルタ勲爵士団に、 1,196万円、


朝鮮赤十字会に、 120トンの精米、 

パキスタン カシミール地震被害者に、 


2,556枚の毛布と3,500枚の防寒着を、


エジプト スザンヌ・ムバラック児童博物館に、 100万円、


南アフリカ ネルソン・マンデラ基金に、 100万円。




   パキスタン、カシミール地方での大震災へ、 物資を届ける。 2005年

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 パキスタンの赤月社の方の説明を受け、 被災者のテントを視察。 

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           北朝鮮の赤十字社に精米120トンを寄付。

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私の苦痛は、 今回の東日本大震災の 被災者の方々の


悲しみに比べたら、 なんでもないことではございますが、


大変傷つきました。


しかし、 被災者の乳幼児をお持ちのお母様方が、


まだミネラル・ウォーターを必要としていましたら、 


これからも 送る努力は惜しみませんし、


動物愛護の運動は続けるつもりです。



日本の皆さま、 しっかり考えてみて下さい。


こんな不公平極まることは あるでしょうか?




鳩山由紀夫元首相と 鳩山邦夫元総務大臣。


このお二人は、 月 1,500万円の〝子供手当〟を


お母様から 何十年にもわたって 受けていたといわれています。


発覚した5年前に逆戻り、 納税義務が発生したようですが、


年1億8千万、 5年で9億円となります。


これは 意図的な(重要な)脱税であり、


〝贈与税〟を誤魔化そうとしたものであるのは、 明確です。


この方達には、 ほんの お義理の税しかかからず、


お咎め無しだったこと、 皆様おぼえてらっしゃいますか?